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10年後の幼児教育から大学までの景色(その1)
10年後の幼児教育から大学までの景色(その2)
の続きです。
(その2)では今後の大学の姿について考えました。
(その1)では大学入試で到達度テストが検討されていることを紹介しました。全入時代に入ることもあり、テストで学生を一列に並べる方法でなく、これだけできていればいいですよという確認テストに変わるのです。
小中高もそれにともなって変わるでしょう。到達度テストで合格すれば、そこから先の高度な内容は、深入りする必要がなくなるのです。もちろんやりたい子はどんどんやればいいですが、それに教室の子全員が巻き込まれる必要もありません。
全国学力テストだって変わるかもしれません。
今は各校一点でも平均点をあげるために、全員にたくさんの宿題を出します。勉強時間と点が相関するからです。子供たちは放課後宿題をこなすのに精一杯です。本を読めといいますが、本を読む時間がありません。
食育と言っていますが、朝も下校前もドリルなどで勉強時間を増やし、その分給食の時間は短くなります。
全国学力テストの平均点のために、子供たちは忙しくなる一方なのです。
こんなラットレースに子供を巻き込んではいけません。到達度テストにすれば、5教科全てを一点でも高くする必要はなくなりますから、到達度で到達していれば、その子の5教科の勉強はそこまでで良く、それ以外は、自分自身のやりたいことをすることができます。
つまり、全国学力テストが、到達度テストで到達している子が何%かという指標になったらどうなりますか? 到達している子に力を入れる必要はなくなります。到達していない子に力を入れるようになります。到達している子は、そのまま勉強に力を入れるもよし、本を読んでもよし、遊んでもよし、ゆっくり食育に取り組んでもよし。
日本は識字率が99%とか言われます。次の目標は到達度テストの合格率が何%かです。現在の国際学習到達度調査(PISA)とかの順位もあまり気にしなくていいでしょう。従来の勉強はそこそこ到達できれば良くて、もちろんさらに勉強してもいいし、各自それ以外の自分の磨きたいものを磨いてもいいのです。
これからの世の中5教科の点が良いだけで、安定した生活が得られるほど甘くありません。現代っ子は、それ以外にボランティアだのなんだのこなさなくてはいけない素養はたくさんあります。遊びだって大切です。たとえば今『わが子を「メシが食える大人」に育てる』を読んでますが、必要な力として
1 言葉の力
2 自分で考える力
3 思い浮かべる力
4 試そうとする力
5 やり抜く力
とありますけど、2,3,4,5なんて遊びそのものです。これを勉強だけで鍛えるなんて非効率的すぎます(笑
必要な能力が変化しているのです。
仮に、識字率に変えて、子供全員にどれだけ漢字を知っているかみたいなテストで点をつけて、その点数を競うなんてナンセンスです。そんなことがいくらできたって、人生うまくいくわけではないからです。まあ、そこそこ読み書きできればオッケーだよ、そのことで人生台無しにならないよという意味で、識字率にするわけです。
5教科もそうなっていきます。昔は5教科ができればできるほど、人生うまくいく社会でした。でも今はもう違います。5教科はそこそこできればオッケー、そのことで人生台無しにならない、でも、それ以外の素養をいろいろ身につけて、才能を開花させないと、いい仕事ないかもよ!という時代なのです。
一方、では到達度テスト到達していない子についてはどうなるのか。まさに今メンタリングしているeラーニング関係で目の当たりにしています。個人に合わせた進め方というのが、すさまじい勢いで発達しています。
今までの学校のやり方では付いていけなかったような子でも、その子のペースに合わせた学習ができるようにすぐになります。今はいったんついていけなくなるとその後まったく成長できなくなるのでいわゆる落ちこぼれになってしまいますが、その子のペースに合わせれば、まあ1年くらい遅れているけど止まってはいないという状況になります。
とにかく学習ツールはどんどん進化しています。
先日メンティーの方に教わった dragon box というソフト。パズルを解いていくといわゆる中一で習う一次方程式が解けるようになるというもので、4歳が1時間でできるようになったというふれこみ。うちの子にやらせてみましたが、パズルとして問題なくこなしていきます。
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