先週[S]なかったので、今回は月曜日ですが気楽に書き始める短い記事[S]です。
今朝見かけた記事の中に、たいへん興味深いグラフが出ていました。
「円安批判」は的外れ。財務省利権の「外為特会」を今こそ活用せよ!
この中で、2000年以降の実質実効為替レートと失業率が連動しているというのです。
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すごいとも思いましたが、たまたまなんじゃないのとも思ったので、早速調べてみました。
まずは2000年以前。
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失業率は、統計局の労働力調査長期系列データから1953年以降のデータが簡単にダウンロードできました。
そこで、1980年以降をプロットしてあります。2000年以降が元のグラフと同じになるように合わせてあります。
2000年以前はあんまりあってません。相関係数は全体で 0.08 と相関がないことを示しています。元記事のグラフでも2000年から2004年まではむしろ逆っぽく見えますから、実質実効為替レートと失業率が連動してるように見えるのはここ10年ほどだけです。
ここ10年はなにかそれらが連動するような要因があるのかもしれませんが、であればこの関係は「その要因」が今後どうなるかによりますので、その要因の検討がないうちは、この連動傾向が今後どうなるかは考えられません。
もう一つ海外ではどうなっているかも気になります。数値データがすぐに見つからなかったので、まずはネットにあったアメリカについてのグラフ二つを重ねてみました。
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実効為替レートの推移というページのドルの推移のグラフに
アメリカの人口・就業者・失業率の推移 - 世界経済のネタ帳というページの失業率のグラフを重ねました。まあほとんど関係なさそうです。2000年以降はむしろ逆に動いているようにも見えます。