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つまり変態は仕事になるのか。うん、なってる。
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つまり変態は仕事になるのか。うん、なってる。

2016-03-14 23:45

     はあちゅうさんの記事は以前から感動するものが多いのですが、最近特に多いです。

     今日のこれは、特にどころか、自分でも気づいてなかった自分を発見してびっくりです。

     はあちゅう 変態だけが好きなことを仕事にできる<生き方を仕事にする方法> 

    それでも、自分的には「人よりちょっと本が好き」 くらいだと思っていた。
     人から見たら、変態にしか見えないくらい本が好きなのに、自分では「ちょっと好き」くらいの自覚しかなかったという振り返りと、そういうものは仕事になるから信じよう!って話です。

     あー、言われてみれば、マンガとかのお決まりのパターンですよね。

     本人は「ちょっと好き」くらいの自覚しかないけど、なんかの拍子にそれを人に示したら、ものすごい能力高くて、どんどん人に認められていくみたいな。

     言われてみたら、今の自分がまさにその通りでした。高速アルゴリズムというとてもニッチな世界で。

     自分では変態的に好きだという自覚もないし、しかも、能力高いと思ってないので、仕事になるとは思ったこともないのに、いつの間にかお金もらえてました。多分変態なんでしょう。このネタで人と話あったことないし。

     私は今いろんなことしてて、楽しくてもあんまりお金にならないのもいろいろある中、これについてはきちんといただけています。ニーズがあるわけです。

     その高速アルゴリズム開発との出会いは、私が、ちょうど私の長男(小5)くらいのころです。

     当時エプソンから出ていたハンドヘルドコンピュータ「HC-20」というのを持っていて、それで円周率の計算をして遊んでました。夜に走らせて寝て起きると計算した分付属の小さなプリンタに出てくるのです。プリンタが内蔵されてるんですよ。クールでしょ?

     が、計算するけたを増やそうとすると時間がかかりますし、なんだか動かなくなってしまいます。それを塾の先生に個人的に見てもらったら、こんな非効率なアルゴリズムがあるかと、次々と高速化のポイントを教えてくださいました。ちょっといじると飛躍的に計算速度があがるのが面白く、自分でもいろんな工夫をした覚えがあります。

     その後プログラミングは好きでしたけど、世の中の得意な人ほどできるわけではありませんでした。アプリを作るとかはからきしだったのです。なので職業にしようと思ったことはありません。

     が、修士の頃だったか、先輩研究員が作ったシミュレーテッドアニーリングというアルゴリズムのプログラムを引き継いで研究してました。これも一晩とかコンピュータ回して結果を得るものなのですが、引き継いだだけでなにかしないと自分の研究になりませんから、高速化や最適化を始めます。以前一晩かかってたようなのが30分くらいでできるようになったりして、そうすると今まで現実的でなかったような大きい問題が解けるようになりました。

     ベンチャーで専用画像処理装置を開発したことがあって、大学の共同研究者から論文に画像処理の処理速度を載せたいので測定してほしいと頼まれました。測れと言われたら、ちょっとでも速くしたいのが人情。自分たちで設計した処理装置ですが、当初は想定してないような高速化の手法を見つけて、結果を送ったら、なんでこんなに速いのとたいそう驚かれたのを覚えています。大きなプロジェクトの一部ではありますが、仕事として成立したのはこの頃からだと思います。

     そして今現在も高速ビジョンの分野で、限られた処理時間にどれだけ処理を詰め込めるかと日夜奮闘しているのです。

     で、個人的に自分はそれが得意らしいというのに気づいたのは割と最近です。高速化って科学系のプログラミングをする人だとそれなりに必要になると思うので、そういう人はみんな自分くらいできるんだろうと思っていたわけです。

     世の中のオープンソースのコード見てると、多分それはその通りで自分なんてたいしたことないんですけれど、たまたま、世の中にはそれ以上に需要があるということなんだと思います。

     でもはあちゅうさんの記事も含め、世の中まだまだミスマッチングだらけということではないでしょうか。

     なにしろ、「変態」は自分の「変態」ぶりに気づいてないわけです。自分にその能力があるとも思っていないし、すなわち、その能力を必要としている人がいることにも気づいていないのですから、必要としている人に見つかるわけがありません。

      
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