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「保育園落ちた日本死ね!」ブログからちょうど1ヶ月。
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「保育園落ちた日本死ね!」ブログからちょうど1ヶ月。

2016-03-15 23:45


    「保育園落ちた日本死ね!」ブログからちょうど1ヶ月。

     私は投稿された次の日、16日に読みましたが、「なんべん読んでも惚れぼれする」とめちゃめちゃに感動してました。

     汚い言葉をつかっているのにそんなに清々しいのは、なんといっても当事者だからこそ。最近、当事者でもないのにいちゃもんつける、しかも当事者のそんな風には考えていない「イチローチョップスティック」が横行して、私たちは日々辟易しています。むしろ通常当事者はいろいろ配慮して何重にもオブラートに包んだような話し方をしますから、「保育園落ちた日本死ね!」と当事者の怒りを一点の曇もなく真っ直ぐに表現したあの文章は、読む人の心に突き刺さりました。

     ぶちきれるといえば、野球の監督が審判に抗議するのが伝統芸能として定着しています。各監督の切れっぷりはそれぞれ見応えがありますが、でも、あれも、その直前「私はいまブチ切れるべき」と冷静に計算し尽くしていて、その上で、感情をぶちっと切って、そこからは本当に感情的に怒りを表現していますが、いわばあれも芸なわけです。

     そういえば、アラブの人はそういうの得意なイメージがあるんですが、なんかの展示会で、そういうの見ました。何に怒っているのかはまったく分かりませんでしたが、猛烈に抗議していて、すごいあんなのやれって言われてもできないなあと遠目に感激したことがあります。

     さて、このブログが共感を呼びまくり、国会で紹介されたのは 2月29日。この時安倍首相は「匿名である以上、実際本当に起こっているか、確認しようがない」とこれ以上ない間違えた対応をしてしまい、その後さらに騒ぎになりました。逆に言うと対応を間違えてくれたおかげで、ここまで話題になり、きちんと対応をすると約束することにまでなったわけですから、良かったのかもしれません。

     匿名のブログそのものは、確かにそれが本当かどうかはわかりませんが、そのブログに爆発的な共感の渦が発生したのは事実ですから、そのブログが本当かどうかなんてもはや関係なく、そういう声を持っている人はたくさんいるという事実は確かなのです。怒りの言葉をぶつけているブログなんて、今この瞬間にも誰かが書いていることでしょうが、必ず、それが多くの人の目に触れることにはならないわけです。国会議員がバズってもいないようなどっかの匿名ブログを引用したって、笑いものになるだけでしょう。

     首相や政治家にとって今回のことは、匿名ブログとはいえバズったものにはきちんした回答をしなくてはならないという、教訓になったことと思います。

     一方、都会で子供を産もうとしている人は、今回の騒動をきっかけにぜひ地方で暮らす可能性を考えて欲しいと思います。

     ちょっとすぐにデータが出てこなかったのですが、待機児童は都会に集中しています。自治体も実は懸命に努力していますかが、保育園は簡単には増やせないのが実情です。反対運動が起こって計画見直しなんて記事、定期的に見かけます。

     都会はベビーカーで電車に乗ることすら疎まれる不寛容な社会ですから、保育園だって反対する市民がわんさかいます。どんなに安倍さんが指示したって、魔法のように待機児童が消えてなくなることはないでしょう。

     政治家には努力してほしいですが、もうすぐ子供を作ろうと考えている都会の人は、この問題の表面的な騒ぎに惑わされることなく、じっくり調べてほしいです。問題は、政治家の怠慢ではなく、都会の子育てへの不寛容なのですから。たとえ無事保育園に入れたとしても、しばらくの間、ずううううっと社会の迷惑者として生きなければなりません。

     私は子供が小2と幼稚園の時、東京から福山に引っ越しました。

     それまでは、社会の迷惑者として生きてました。福山に越してからは、そんなことはありません。 
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