7月21日に、種子島宇宙センターからH-IIB3号機で打ち上げられた
宇宙ステーション補給機「こうのとり3号機(HTV3)」ですが
無事、物資補給ミッションと不要品積み込みを終えて
13日(木)の0時50分頃に、ISSのロボットアームによって離脱する予定です!

現在、離脱に向けての準備が進められており
11日22:59に、こうのとり3号機のハッチがクローズされました。
12日20:50にISSからのボルト固定が外れ、取り外し状態となりました。

こちらは12日20時前後の、こうのとり3号機の模様です。


12日20時頃のこうのとり3号機 背景に地球 (画像:NASATV)
ロボットアームで把持されています。

JAXA放送として、ニコニコ生放送の公式でも中継が行われます。
(NVSでは行いません・・・)
13日(木)00:10より



また、NASATVでも中継が行われます。
http://www.nasa.gov/multimedia/nasatv/index.html

ISSから青い地球を背景にして、徐々に離脱していく金色に輝く
こうのとり3号機をリアルタイムで視聴するチャンスです。

■そして、再突入
ISSから離脱していったのちの、こうのとり3号機は2回の
離脱マヌーバとして逆噴射を行い、南太平洋沖で再突入を行い
殆どの部分は、燃え尽きることになります。
14日の14時24分頃に突入開始予定です。

こちらもJAXA放送としてニコニコ生放送の公式で
筑波宇宙センターのHTV管制室の模様が中継されます。


NVSでは、再突入後の記者会見の模様を中継致します。
詳しいミッションの状況を知りたい場合は是非、ご試聴下さい。




■燃え尽きずに再突入を記録するミッション「i-Ball」
こうのとり3号機は、前述の通りほぼ燃え尽きてしまいますが
再突入時のデータ取得を目的とした「i-Ball」が搭載されています。

再突入観測システム「i-Ball」 (撮影:NVS)

先ほど、こうのとりは、ほぼ燃え尽きると書きましたが
耐熱性の高い部品などは、海上まで落下することになります。
こうのとりが再突入時にどのように破壊され、分解していくのかが分かれば、
海上の警戒区域を縮小することができ、突入精度の向上が見込まれます。

そのため、i-Ballには、こうのとりの船室が再突入で破壊される様子を納めるため
カメラを搭載。
船内から放り出された後の様子も撮影する予定です。

i-Ballは、こうのとりから 放り出された後は、燃え尽きずに海上までパラシュートで降下
衛星通信のイリジウムを利用して、各種データと画像を転送することになっています。

非常に挑戦的なミッションですので、どのような画像が届けられるかが楽しみです。
はやぶさの再突入映像や欧州補給機ATVの再突入映像よりも
エキサイティング画像かも知れませんよ。

i-Ballを詳しく紹介した動画はこちらになります。
【こうのとりの卵?】再突入観測システム「i-Ball」【燃えずに残る】


i-Ball分離のCGムービーが後半の納められている映像はこちらになります。
HTV管制室こうのとり3号機 把持の瞬間 i-ballは5:55から

シミュレーションの映像を観てわくわくしながら、i-Ballからのデータと画像が届くのを楽しみにまちましょう。

■参考記事
@IT MONOist
宇宙から燃えずに地球に帰ってこれるんです。そう、「i-Ball」ならね (1/3)」
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1206/22/news006.html

Airborne observation of the Hayabusa Sample Return
http://hayabusa.seti.org/

ATV初号機(ジュール・ヴェルヌ)が大気圏再突入してみた。【お疲れ様】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4821392

(NVS関東  きみ@Lica )