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プログラマはなぜ稼ぐのか
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プログラマはなぜ稼ぐのか

2016-02-09 22:56
    プログラマの年収は、平均してしまうと、それでも驚くほどでは無いのですが、知り合いのフリーランスプログラマなどは、驚くべき年収を誇っていたりします。年収1000万は、もはや当たり前なのではないでしょうか。

    今回は、プログラマがなぜ稼げるのかを見ていきます。

    稼げない日本のトップ大学生

    僕は、学生時代のバイト先での時給が2,000円でした。日給にすると16,000円。頑張って月20日働くならば、月収32万円ということになります。実際は、103万円縛りや学業があるので、そうしなかっただけです。実務能力がなかった大学生の僕ですらそれくらい貰えたのです。能力と交渉次第ではいくらでも学生時代に稼げたのでは無いでしょうか。

    医学部生、東大や東工大生のアルバイトといえば、基本、塾講師か家庭教師2択なのですが、基本的にあまりもらっていないでしょう。

    俺は時給4,000円と声を大にして言っている人がいましたが、普通の学生は基本的に時給計算が苦手です。1コマ(90分)の授業(6,000円)のために3時間程度準備する人がいましたが、その時点であっという間に時給は均されて1,333円になってしまいます。

    その後、生徒の質問攻めにあって、彼ら彼女らの時給は限りなく最低賃金に近いでしょう。時給4,000円はどこにいったのでしょうか。

    インターンは違法?

    お勉強のよくできる学生で、企業にインターンする人もいます。偉いことですが、日本の企業のインターンは、基本的に違法です。インターンというのは、アルバイトでも職業訓練でもないので、成果物を作ってはいけないのです。

    成果物を作れないということは、営業活動もしてはいけないし、プログラミングなどで手を動かしてもいけないのです。お金がもらえるインターンがあるそうですが、それは、アルバイトと言うべきです。日本の企業のインターンは、基本アルバイトということが解りました。

    では、インターンという名前が付いたアルバイトで、時給が出なかったらどうなるのか。最低賃金は、大体800円前後です。インターンという名前のアルバイトは、時給0円です。これは、完全に違法ですね。学生は、基本的に民法労働基準法を読んだり勉強したことがないので、こういう話に簡単に騙されてしまうのです。

    非常に残念ですが、世の中こういうことがまかり通っています。インターンという名前で企業として社会貢献をしているふりをしていますが、「インターン募集中」ではなく、堂々と「アルバイト募集中」と書くべきだと思います。

    大学時代、完全に間違っている友人を説得しようと試みると、「でもさ。大企業もやっていて。インターンやっていると就職活動に有利なんだ」と言われるのですね。

    彼らの論理は、法律よりも大企業です。もはや、インターンは、社畜の飼育所と化しています。

    できる大学生は、プログラマのアルバイトか、すぐにでも起業して稼いでいってもらいたいものです。

    プログラマがなぜ稼げるのか

    重たい話を最初にしてしまいましたが、本題のプログラマはなぜ稼げるのかという楽しい話題に転換していきましょう。日本のトップ大学生に比べてプログラマはどうして稼げるのでしょうか。

    まず、プログラマという職業を高い視点から俯瞰しなくてはいけません。プログラマというのは、単にプログラミングをしているという見方ではなくもっと高い視点で。

    プログラマというと、訳の分からない言語を使ってずーっとパソコンに向かっている冷たい高給取りの様なイメージがするかもしれません。しかし、僕の知るプログラマの皆さんは、どうやったらもっと世界が良くなるのか、便利になるのかを一生懸命に考えています。

    そして、現実世界と抽象世界を行き来できるのが、プログラマです。別の言い方をすると、具体化と抽象化が同時にできるということです。

    現実世界は、抽象世界から演繹(えんえき)されて生まれてくる世界です。抽象的な世界を、具体化すると何らかの世界が構成されます。僕らが生きている現実世界はその1つです。

    現実世界から抽象部分を取り出すこと、後で述べるモデル化が非常に上手なのがプログラマということになります。そして、抽象部分から現実世界に落としこむのをコンピュータにやらせるのです。

    具体化と抽象化を同時にできるというのがプログラマの稼げる理由になります。高速に移ろいゆく世の中で、具体化と抽象化を同時にやることは、ほとんど離れ業といっていいと思えます。こういう仕事は非常に評価されるのです。

    モデルとは

    もっと突っ込んでいきましょう。プログラミングの話をするときに、欠かせないのがモデル化の話になります。

    お解りかと思いますが、芸能人としてのモデルではありません。

    ある事象から、性質、動作、傾向などの特徴を抜き出し、抽象化することを「モデル化する」といいます。そして、事象をモデル化すると「モデル」になります。別の言い方をすると、「ビジネスロジック」と言ったりします。単に「ロジック」と言うこともあります。

    オブジェクト指向において、クラス、クラス化というのは、モデル、モデル化に対応しています。現実世界の構成要素1つ1つをクラス(人間、プログラマ、動物、ポットなど)に分けて考える方法のことをオブジェクト指向といいます。

    モデル化に関して例を出してみましょう。古典力学で言うならば、物体を質点や剛体として捉えます。物体や物体の動きや働きが、事象、質点や剛体がモデルとなります。いろんな形の物体を、点や円といった硬い物質として捉えることで扱いが簡単になりました。

    球体を斜め上に投げた時、放物線運動を描くというのも、実際の空気抵抗などを除いたからこそであり、これもモデル化の1つですね。

    モデル化することのメリットは、より簡潔になるので、計算が楽になったり、より事象をすっきりと考えることができることです。より観察がしやすくなるというメリットも有ります。

    もう少し他の例も見てみましょう。

    化学では、1つ1つの原子を観察するのではなく、まとまった1mol(モル)の固体、液体や気体としてどのような反応や性質があるのかを観察します。

    経済では、株価指標をはじめとする様々なモデル化がなされています。人々や企業を消費者、生産者などと抽象化するのもモデル化の一種です。このように考えることで、労働やお金の流れがより掴みやすくなるのです。

    このように、特徴を掴んでより理解しやすい形式にすることをモデル化ということになります。

    モデル化は難しい

    プログラマは、抽象化と具体化を同時にやるから稼げるという話は先程しました。それに加えて、抽象化のプロセスの1つであるモデル化が意外に難しいというのが、プログラマの給料が高いという理由になります。

    なぜ難しいか、どのようにやっていくのかに関しては、今回説明するとまた長文になるために、一旦ここで切ることとします。

    モデル化に関して次回に続いて書いていこうと思います。モデル化は、プログラミングの中でも、すごく大事な要素で、単にキーボード叩くのが速いだけではなんともなんともならない部分です。概念をきちーっと掴んでいきましょう。
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