岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/02/25

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2017/02/05配信「山田玲司先生に聞く マンガのドラマ化って、なぜ原作レイプになっちゃうの?!」の内容をご紹介します。
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2017/02/05の内容一覧

トランプ問題と南北戦争再来、リベラル叩き

岡田:僕ね、今のアメリカって、トランプ対アンチトランプっていうか、“インテリ対アンチインテリ”の流れがあると思うんだ。
 インテリ層っていうのは見えやすいんだけど、“アンチインテリ層”っていうのが誤解されていて。例えば、プアホワイトとか、レッドネック、いわゆる屋外労働をしているから、首の後ろが赤く焼けてる人のことをレッドネックっていうんだけど、そういうふうに言われているアメリカの貧困層とか、ラストベルトって言われている、錆びついた工場地帯の人たちが、トランプの支持基盤だとか、KKK団もいるって言われるんだけども。
 でも、実態はそうじゃなくて、基本は「インテリがこれまで言っていたキレイゴトがもうイヤだ!」って言う、アンチインテリとの戦いじゃないかなと思ってるんです。
 それを僕はね、シヴィル・ウォー(南北戦争)の再来だと呼んでいるんですよ。

山田:それはね、見事。その通りだと思いますよ。

岡田:南北戦争、シヴィル・ウォーはなんだったのかというのを、一応、まとめてみたんですけど。

山田:いいですねー。

岡田:はい、まとめてみました。
 シヴィル・ウォーとはアメリカ合衆国とアメリカ連合国とのあいだで行われた戦争。奴隷制存続を主張するアメリカ南部諸州の内、11州が合衆国を脱退。アメリカ連合国を結成し、合衆国に残った北部23州とのあいだで起こった。
 これね、「奴隷農場を抱えていた南部は、安い綿花を生産することができたので自由貿易主義だった」と書いたんだけど。つまり「海外に安い綿を、イギリスのマンチェスターとかにガンガン売ることができたから俺たちは自由貿易だ! 奴隷制だ!」って言った。
 それに対して北部のほうは、イギリスとの戦争のあとだから工業製品が入ってこない。だから、急速に工業化した。工業化したおかげで流動化した労働力が必要だった。つまり、流行ってる工場に、すぐに働きに来るような人たちが必要だったから、「奴隷制なんていう経済的に効率の悪いのは捨てちゃって、早いこと工業化したいよ!」と。そのために、保護貿易を求めていた。
 僕らの印象とは、逆なんですよ。普通、日本人が持っている印象は、北部っていうのは自由主義で奴隷解放だから、貿易も自由なんじゃないかというものだけど、まるで逆だったの。
 こういうふうな状態があった。これがベースの状態で、そこからなぜシヴィル・ウォーが起きたのかっていうことで、じつはフランスがその当時、財政難に陥っていたというのがあったんだ。当時はナポレオン戦争の頃だからさ。
 実はルイジアナ州などのミシシッピー河の流域にある、今のアメリカの国土のだいたい25%くらいの広大な地域を、当時フランスが持ってたの。ルイジアナ買収っていうんだけども、この土地をアメリカに売っぱらっちゃったんだ。
 それまではアメリカの中では、州ごとに奴隷制をとるのか自由制とるのかってわかれてたんだって。ところが、ルイジアナ買収によってこの均衡が著しく崩れた。
 なぜかというと、その州が奴隷制にするのか自由制にするのかは住民投票で決められたんだけど、新しく入ったカリフォルニア共和国とかテキサス共和国とかが、投票の結果、自由州になっちゃった。それによって、アメリカの上院のなかでの南部(奴隷制支持派)の発言権が、著しく下がったんだって。
 開戦の時点で、北部の人口は2000万人。それに対して、南部の人口は900万人、奴隷の人口が400万人だから。本当に、南北の均衡が大きく崩れてしまったのが、シヴィル・ウォー、南北戦争の理由だったんだって。
 それでね、アメリカのなかでこういうふうに、大きくバランスが崩れる時ってのは、いわゆる主義主張だけの対立ではなくって。今回で言えば、オバマからトランプ政権へ移るなかでの移民政策の違いだけじゃなくって、なんかね、“ベースとなっている大きい問題”が浮上してくる時がすごく大きいと思うんだよね。
 なんか最近さ、一番最初に言ってたFacebookの情報源の人たちが、やたら、嘆くの。「もうアメリカは終わりだ!」とか(笑)。

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