岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/12/12

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2016/01/17配信「日米暴力装置の違いと成人式は所得階級別で健全運営?」の内容をご紹介します。
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2016/01/17の内容一覧

日本人の関係性が四つに分かれていく

 余計なお世話ですね。「日本の処女童貞率をワシントン・ポストが『文化的に奇妙』と指摘した」というやつですよ。
 日本の少子化っていうのが、人口バランスとしてどんどんおかしくなってきてて、変な言い方ですけれども、たとえば中国が経済的に後退したら、世界的な不景気が来るので困るという考え方がありますよね。
 で、同じく日本の人口バランス、若い人がどんどん減ってきて子供が減ってきてっていうのが十年後か二十年後に世界経済にあきらかに影響を与える、これは正しいんですよ。
 ワシントン・ポストが言うことは100パーセント正しいです。
 おまけにこれは彼らが考える、人口がだんだん減ってくるのがわかっていながら若者の処女率童貞率がこんなに高いっていうのは、なにか異常な事態が日本で起こっているはずだと。その異常な事態に対して政府はなにも手を打ててないし、日本国民も危機感を持っていないというふうなことを書いているんですけれども。

 たぶん、なんだろうな、セックス離れっていうのかな、恋愛とか家族離れっていうのは先進国全部がこれから先経験することだと思ってますし、それは「離れ」であって、絶滅ではないですよ。
 恋愛する人が絶滅するわけではないし、家族が絶滅するんではなくて、とくに家族的なものがないと生きられないと思っている古典的な家族観の人はいる、と。でも、そうじゃない人もどんどん増えてきちゃうんですね。
 さっき言ったピラミッド構造ではないんですけれども、図表にするとちょっと問題がありそうなんですけれども、たぶん「二次元が良すぎるから」っていうのはその通りなんですけども。

 前回、西野くんが来た時に話してたり、あと西野くんと吉本のイベントで話してたんですけれども、彼は恋愛が面倒くさいし嫌いだと言ってるんですね。で、女の子は好きだし性欲はあるんだけれども、恋愛はしたくないし、恋人はいらないっていうふうに言ってます。
 そういう人が、僕が見てる限り、かなり増えてる。
 女の人でもそういうふうなことを言うんですね。言い方が違うだけであって、たとえば「萌えることはあるんだけど」、これが「性欲はあるんだけど」っていう意味ですね。「萌えることはあるんだけれども、実際に付き合うとなるとどうかな」っていうふうに翻訳すると、西野くんが言ってることと、二次元でいいやって言ってる人は本質的に変わらないんですね。
 実際の恋愛とか実際のお付き合いの面倒くささっていうふうなものを大きく評価する、つまり恋愛に対するコスト・手間・時間っていうものを最小限にしたがる人と、逆に言えば、そういう関係性を最大化させて常に恋愛してないと嫌だ、常に女の子や男の子がまわりにいないと嫌だという人の、大きく二つに分かれる。
 これが横軸の分かれ方です。

 縦軸は、じゃあ現にその人はどういう生活しているのか? っていうと、できるだけ一人になってこもって生活するのと、できるだけ周りの人と関わって生活するっていう、二つに分かれる。
 たとえば、「女の子は鬱陶しくて面倒くさいから恋愛をしない」っていう西野君も、毎晩のように後輩を集めて飲んだりしてるんですね。
 そういう実際のリアルな人間関係っていうのを優先するタイプと、「リアルでは、できるだけ一人になりたいんだ」っていうのと、やっぱり二つにわかれる。

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