岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/01/08
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2017/12/31配信「2028年はこうなる!?大晦日の夜に、岡田斗司夫が大予想!」の内容をご紹介します。
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2017/12/31の内容一覧
- 2028年は、こうなる!
- 10年後の世界の概略
- 2028年、ユーチューバーはどうなる?
- 配信は「ナマモノ」である必要はない
- 2028年、アイドルはどうなる?
- 4タイプ「司令型のマンガ家の特徴」
- 2028年、Amazonはどうなる?
- 2028年、ニコ生はどうなる?
- お正月に遊びたいオモチャ、「ホワイトベースのプラモデル」、『スタートレック』のブリッジ
- さいとう・たかをのSF大作『デビル・キング』
- 戦争映画『太平洋機動作戦』、『ブルーマックス』、『西部戦線異常なし』
- アメリカ軍による無茶な単独東京爆撃を描いた『東京上空三十秒』
2028年、ユーチューバーはどうなる?
現在、ユーチューバーと呼ばれる人には、いろんな人がいますよね。
だけど、これが、10年後の世界ではどうなっていうのかというと。僕は正直、誰一人として生き残らないと思っています。
この「誰一人生き残らない」というのは、もちろん、「死んじゃう」という意味ではないんですけども。今のように、お金が入ってきたり、成功したりというふうなことは、ゼロとは言いませんけれども、かなり可能性が低くなっているでしょう。今、現役で活躍している人達も、すべて終わってしまっていて、新しい人がポツポツいるといったような状態じゃないかと思ってるんです。
なぜかというと、もう、思ったよりも早く、Googleの自動翻訳が言語の壁を壊しているからなんですね。
ピコ太郎が世界中でヒットしたように、今現在のYouTubeでも、言語の壁と関係のないものであれば、どこの国の人が作ったかに関係なく、僕らは楽しんで見ることが出来るんです。
例えば、ロシアに隕石が落ちてきた映像とかそういう映像は、昔だったら、日本のテレビ局が放送するまで見ることが出来なかったんですけど、僕らは今やニュースのソース映像そのものをツイッターなどを通して見ることができる。
そんな時に、「それが元々、どの国で配信されたのか?」っていうのは、あまり関係がないですよね? それと同じように、ピコ太郎のような、言語に関係がないような芸であれば、別に世界中の人が楽しめてしまう。
そして、この自動翻訳の技術というのが、今はまだ、「iPhoneみたいなものに喋りかければ、1秒後か2秒後くらいに翻訳を言う」というくらいの性能なんですけど、もうそろそろ、自然言語に完全対応できるようになってきているんです。
今年から日本でも発売されて、来年には普及されるであろうAmazonの「Echo」とか、スマートスピーカーなどがありますよね。あれが普及することで何が起こるのかというと、膨大な言語データが蓄積されるんですね。
家庭に置いてあるこういうスピーカーに向かって「コカ・コーラを注文して」って喋りかけると、Amazonからコカ・コーラが届くという、こういうのがAmazon Echoの機能なんですけども。こういうものが何のための物なのかというと、通販のためだけじゃなく、「個人個人がどのように日本語を喋るのか?」というデータ蓄積を目的としているんですね。
このように、ビッグデータの収集管理を行うことによって―――。
「つまり、英語を勉強しなくてよくなるのか!?」(コメント)
いや、本当にその通りなんですよ。
たぶん、将来的に、僕らが英語を勉強する理由というのは、「英語的な思考法を知るため」というだけになるんですね。
いわゆる「女心がわかる」とか、「男心がわかる」のと同じように、「アメリカ人心がわかる」、「イタリア人心がわかる」と、それだけの理由になっちゃうんですよ。
僕らは、女言葉を学ばなくても女の子と話が出来るように、英語を学ばなくともアメリカ人と話すことが当たり前のようになると思います。
だからといって、アメリカ心がわかるようになるかというと、それはもう、僕らが日本語を流暢に話せても女心がわかるわけではないのと同じように、「アメリカ心はわからん!」「イギリス心はわからん!」という問題は相変わらず残ります。
これを克服するようになるのは、10年ではなく、おそらく20年から30年の期間が必要でしょう。
それくらいのスパンで考えれば、「パーソナル・エージェント」というのが個人個人に配属されることによって、そういう問題が解決されると思っているんですけど。これは、まあ、20年30年後の予想ですから、将来に置いておきましょう。
パーソナル・エージェントについては、ここではとりあえず、「個人個人のコンシェルジュみたいなものだ」と思ってください。
僕が考えるパーソナル・エージェントとは、どういうものかというと。
おそらく、「他人と喋る」などというストレスフルなことを、もう30年後くらい先の人間はやらなくなるんですよ。
他人に伝えたい事がある場合は、すべて、話しやすいように自分のパーソナル・エージェントに言うと、そのパーソナル・エージェントが相手のパーソナル・エージェントに話して、次はその相手のパーソナル・エージェントが伝えたい対象の人にわかりやすく説明してくれるというふうになるのだと思います。
執事を介しての話し合いと言うんでしょうかね? 「まずは営業マンを通しての話し合いで、トップ同士が話すのは最後」みたいな。20年後、30年後は、そういうふうになるんだと僕は思っているんですけども。
とりあえず、10年くらいの範囲で考えると、言語による壁というのが、次第に溶けてなくなっていくはずです。
たぶん、「完全に溶ける」ということはないんですよ。マイナーな言語なんかは、なかなか溶けていかないんでしょうけども。
10年後の時代に、日本語がどれくらいメジャー言語かと言うと、まあ、「1億人程度にしか話されていない」という不利さはあるんですけど、「豊富なコンテンツがある」という有利さもあるんですよね。おそらく、その頃の日本人は、「マンガやアニメをやってて良かった!」とか「アイドルソングをやってて良かった!」と、しみじみ実感することになると思います(笑)。
というのも、そういった「強いコンテンツ」をあまり持っていない国というのは、なかなか翻訳されにくいと思うんですね。
たぶん、スウェーデン語とかそういう言語は、自然言語翻訳という世界では遅れていくと思うんですよ。なぜなら、みんなが理解したいと思わないから。スウェーデン心あまりわかりたいと思わないからですね。
(続きはアーカイブサイトでご覧ください)
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