岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/04/30
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2018/04/22配信「『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』レビュー」の内容をご紹介します。
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2018/04/22の内容一覧
- 今後の岡田斗司夫ゼミの予定
- 『サピエンス全史』概略
- サピエンスによる人類皆殺し事件
- 火を手に入れた後も何もしなかったサピエンス
- やっぱりホモ・サピエンスは雑魚キャラ
- サピエンスに勝利をもたらした「認知革命」
- ホモ・サピエンスの進撃
- 最強の征服者「貨幣」
- 無知を認めることによって生まれた「科学革命」
- ジェームス・P・ホーガン『断絶への航海』
- 狩猟民族の豊かな暮らし
- 狩猟民族は頭を使う
- 農業革命は、歴史最大の詐欺だった
- 小麦がサピエンスの人口を増やした
- 狩猟民族が滅びた理由
『サピエンス全史』概略
『サピエンス全史』上巻の面白さは「認知革命」という、言葉を知った先で起きた人類の進化です。
そして、その先にある、「人類の不幸はそこから始まった、史上最大の詐欺」と、この本には書いてある「農業革命」ですね。
高畑勲さんは「農本主義」という「農業、農作こそが人間本来のあるべき姿であって、みんなそこに帰らなきゃいけないよ」という事を言ってたんですけど。この「農業革命とは詐欺である」という話に関しては、高畑さんが生きてたら読ませてやりたいと思うくらい、「農本主義なんて嘘じゃんか、てめえ!」というのがいっぱい出てくるような話です。
対して、こちらの下巻はというと。
(本を見せる)
下巻の面白さは、まさに統一されつつある人類。歴史全体が終わってしまう「科学革命」と、「未来の発明」についての話です。
僕が、これを読むのに時間が掛かったのはなぜかというと、ちゃんと読んだら、2ページに1回くらい「おっ!」という話があるし、10ページに1回くらい「えぇーっ!?」っていう大発見があるからなんですよ。もう、本当に、とんでもないんです。
でも、ただ読むだけだったら本当に面白いんですよ。なので、ちゃんと読んだ方がいいです。
ということで、第1章の話から行きましょう。
カズレーザーが、アメトーークで『サピエンス全史』を紹介した時に、「もう、ネアンデルタールの辺りの話が一番面白い」って言ってたんですけど、それもわかるくらい、とにかくこの第1章というのは面白いんです。
だからこそ、この第1章を読んで燃え尽きちゃう人も、すごく多いんですけども(笑)。
「人類(ホモ・なんとか)というのは、実はいっぱいいた」
「その中で、サピエンスだけがなぜ生き残ったか?」
「他の人類はなぜ絶滅したのか?」
「サピエンスの犯罪、その動機と方法は?」
ということで、前半の無料放送では、「人類皆殺し事件」というのをテーマに話してみようと思います。
まず、タイトルである『サピエンス全史』について。
これ、この本を読んでない人にはいまいち伝わらないタイトルなんですけど。なぜ、この本が「サピエンスの全史」と名付けられているかというと、我々が「ホモ・サピエンス」という種族だからなんですよ。
人類というのは、僕らホモ・サピエンス以外にも、「ホモ・ネアンデルタール」とか、「ホモ・エレクトス」とか、いっぱいいたんですね。実は、人類というのは単体ではないんです。いろんなホモ属がいっぱいいたんです。この本の中では、それらをまとめて「人類」というふうに呼んでいます。
もう死んじゃったはずの僕らの種族のおじいさんとか兄弟、そういったいろんなホモ属というのをすべて含めて人類と呼んでいて、その中で、今、唯一、生き残ってるのが、僕たちホモ・サピエンスなんですね。
(中略)
生後数年掛けて教育される。そして、社会行動が本能ではなく後付けの文化によってコントロールされる。
これも、サピエンスだけではなく、他のホモ種属を含めた人類すべての特徴なんですね。
「脳みそが大きい」、「道具が使える」、「複雑な社会機構を持っている」、これらすべては、ホモ属すべてが持っている特徴だと思ってください。サピエンスだけじゃあないんです。
ここでのポイントとしては「人類が誕生したのは250万年前だ」ということ。そして、火を使って何かが出来るようになったのは、「たった」というのは変ですけど、30万年くらい前なんですよね。
じゃあ、その間の200万年間、人類は何をしていたのかというと……何もしてなかったんですよ。これがね、僕、本を読んでて一番最初に大爆笑したところなんですけど(笑)。
250万年前に生まれたすべての人類というのは、脳が大きいんですよ? 道具が使えるんですよ? 石器持ってるんですよ?
でも、生まれてから200万年間は、みんなダラダラ生きてたんです。
「狩猟民族として狩りで獲物を捕る」と言っても、主に、虫とか動物の死体とかばっかりで、他には木の実とかキノコを食べていた。そういう存在だったんですね。
食物連鎖で言えば、「中の下~真ん中辺り」という、ものすごく地味な生物だったんです。
なので、ここまでのまとめとしては、「誕生後200万年間の人類は「目立たない雑魚キャラ」だった」ということです。
ホモ・サピエンスは、他の人類と一緒に250万年前に生まれました。その特徴は、「脳が大きい」、「道具が使える」、「複雑な社会構造を持っている」です。
でも、250万年前に生まれたんだけど、地球規模で見た場合、本当に、森の中に住んでいるただの雑魚キャラだったんですよ。ここがポイントですね。
僕らは、なんとなく「ホモ・サピエンスというのは、誕生してすぐに、脳が大きいから石器時代とかに入って、他の動物を殺したりして、あっという間に凶暴な種属として地球を制覇していった」みたいなイメージを持ってるじゃないですか。でも、そうじゃないですよ。200万年間は地味な種属だったんですね。
(続きはアーカイブサイトでご覧ください)
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