岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/06/01

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2018/05/06配信「ゲスト『映像研には手を出すな!』の大童澄瞳さん!マンガやアニメについて語り合います!」の内容をご紹介します。
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2018/05/06の内容一覧

芝浜高校は理想郷?

岡田:まず、僕が『映像研には手を出すな!』を面白がってるポイントとして、すごく聞きたかったのが、「物語の舞台となる芝浜高校とは何ぞいや?」ということなんですね。
 これ、僕にしてみればすごくいい場所に見えるんですよ。「まさに公立ダンジョン」って書いてあるんですけども、理想の学校。

(中略)

 アニメとか、そういう妄想の趣味がある人だったら「一度は行ってみたい学校」っていうのがあるものじゃないですか。『うる星やつら』の学校みたいな感じというか。

大童:そういう意味では理想郷かもしれないですね。

岡田:この高校の構造って、どうなってるんですか?
(パネルを見せる)
 これ、もう、正門からして変なんですけども。なんか「1、2年生B群校舎」って書いてあるんですけど、A群B群っていうふうに校舎群が分かれてるの?

大童:そうですね、校舎群が分かれてます。
 一応、全体の設計図みたいなものをボチボチ作りながら描いてはいるんですけど、整合性を取るのが大変で、うまく行ってなくて。
 このページの「度重なる増改築によって」という吹き出しの「よって」の小さい「つ」と複雑怪奇の「怪」辺りに、実は橋が渡ってるんですよ。

岡田:ああ! はいはい。吹き出しで隠れてるけど、本当は橋が渡ってるんですね。

大童:そうなんですよ。で、このページのこのコマにも、同じ橋が渡ってます。これです。

岡田:はいはい。ああ本当だ。

大童:そして、浅草のアップのコマの後ろに、ここに橋の正面があるんです。

岡田:そうなんですよ。それが気になっていたんですよ。この「正門」というのがどこなのかが。

大童:これは、橋を渡る手前ですね。手前から橋を渡って入ってくるんです。そのシーンは第2集に出てきますね。

岡田:そういう校舎全体のレイアウトっていうのは、ほぼ頭の中にはあるの?

大童:そうですね、ある程度は。

岡田:僕ね、描き方としてメチャクチャ気になってたのが、職員室に行って部室を作ろうと申請するシーンなんですよ。
(パネルを見せる)
 まず、いきなり職員室のドアの上のガラスに、ちゃんと格子が描いてある。
 「なんでこいつはこんなものを描くんだ?」と。「普通、こういうところには何も描かないぞ」と。
 単なる風景なんだから、別に描かなくてもいいじゃないですか。
 でも、これがあるおかげで、この学校がすごく古い建物だっていうのがわかる。いわゆる、大正とか昭和の初期に作られた洋館造りですね。

大童:もうちょっと見ていただくと嬉しいんですけど。このガラスは歪んでいて、表面が揺れてるんですよ。

岡田:つまり、現代の工業製品的な綺麗なガラスではなくて、手で造った歪んだガラスがまだ生き残ってるわけですね。

大童:はい。だから波打っちゃってるんです。

岡田:この下に行くと、職員室の窓の向こうに、生徒会の建物がちょっと見えてますけど。

大童:これ、建物じゃないんですよ、実は。
 手前のロッカーみたいなところに上に乗っているダンボール箱なんですよ。

岡田:えー! ああ、そうなの。
 あと、このパースがついた窓って、手前に倒れてくるタイプの開ける窓ですか?

大童:いや、天井近くに斜めについてる窓です。

岡田:はいはい。メッチャ複雑。
 ここに階段があって、中二階に人がいてという構造になってるんですけど。
 なんか、これを見た時に、どういう構造かわからないような感じがしたんですよ。

大童:これ、わからないのには1つ理由があって、ここ、吊ってある蛍光灯で隠してるんですけど、左奥にある柱と、右奥の柱が絵の上で繋がっちゃってるんです。
 これだと、M.C.エッシャー的な、わけのわからない構造になっちゃうんですよ。

岡田:本当は、この位置で直角に曲がってるわけですよね。

大童:そうなんですよ。本来の部屋の構造を考えると、この直角に曲がる位置に柱があるはずなんです。
 この「映画コンテスト100万円」というのが隠れる位置に、太い柱がドーンとこう立つことになるんですよ。
 この柱をどけるために、なんとかして誤魔化そうとして、ここに蛍光灯を吊って、角とかを隠したんですよ。
 なので、微妙に空間が把握しづらくなっているんです。

岡田:すみません、そんなことまで言わせて。

大童:いえいえ。

岡田:俺、好きなのが、ここでの金森の動きなんですよ。
 このポスターの「100万円」という数字が見えたから、金森は思わずのけぞっているんですよね。
 位置的にはポスターの真横だから、のけぞる演技を入れている。この映画的な手法が、「ああ、こいつ凝ってるな」と。
 さらに、この後の動きとして金森は2人の真ん中に割って入ってくる。つまり、実は、このマンガ、すべてを「動き」で表現しているんですよね。
 台詞だけでやればいいのに、金森がのけぞって次に2人の間に割って入って、前へ進むという辺りが「やるじゃん!」と思ったんですけど。
 アハハ、まあ、「やるじゃん!」と言われても、コメントしにくいでしょうけども(笑)。

大童:いや、ありがとうございます。
 やっぱり、動きは一連の動作で描きたいというのがあって。

岡田:あんまりマンガ家の発想ではないですよね。

大童:描き始めてると、本当にコマ数が増えちゃうんで、「やっぱり、これを連載するの無理だな」と思ってるんですけど。
 僕、自主制作映画とかをずっと撮ってて、マンガはほとんど描いたことがなかったので、話を転がして行くのはすべて動作だと思ってたんですよ。

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