岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/08/03
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2018/07/08配信「【恐竜大特集】『ジュラシック・パーク』など恐竜映画から、実際の恐竜誕生や滅亡、発見や研究まで、すべて語ります!」の内容をご紹介します。
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2018/07/08の内容一覧
- 今夜は恐竜と映画
- 『ジュラシック・パーク』の本当と嘘
- 最大の嘘は、ティラノサウルス
- 恐竜と映画、その歴史
- 誰が恐竜を殺したのか?
- 巨大隕石の落下
- 隕石以外の諸説を紹介
- 恐竜は毒殺された?
- ブラキオサウルスは、頭の上にゾウのように自在に動く鼻があった?
- 美しい花が恐竜を殺した?
- 鳥が恐竜を滅ぼした?
- アイドル化する恐竜
- 万博で行われた、世界初、実物大の恐竜展示
- 恐竜は本当に絶滅したのか?
誰が恐竜を殺したのか?
これは日東のプラモデル「ステゴサウルス」です。
(プラモデルのパッケージを見せる)
これは、「昔のステゴサウルス」なんですよ。
研究が進んだ現代のステゴサウルスと何が違うのかというと、まずは、さっきも話したように「足のつきかた」ですね。昔の恐竜は足がガニ股だと思われていたから、ティラノにしてもステゴサウルスにしても、ガニ股に描かれているんです。
その他に「背びれ」の使い方が違うんですよね。
この日東のプラモデルのパッケージイラストを見ると、この背びれは防御のためって使われているんです。つまり、このイラストが描かれた当時は「ティラノサウルスとかが襲ってくる時に、身体を守るためのもの」だと思われていたんですけども、実際はそうじゃなかったんですよね。
このステゴサウルスの背びれの化石も、見つかってるんですけど、実は、かなりスカスカなんですよ。すぐにポキポキ折れるんです。
じゃあ、この背びれはなんのために付いていたのかというと「モテるため」と言われているんですよね。
昔は戦うためのものだと思われてたんだけど、嘘なんですよ。これ、全部モテるためのものなんです。薄くてすぐに折れるような板を背中にいっぱい付けて、「俺ってカッコいいだろ?」と、ジャラジャラやるためのものなんだそうです。
攻撃力は、むしろ、この尻尾の方にあるんですよ。
(フィギュアを見せる)
この尻尾は強かったらしいんですよ。筋肉もあるし、先端に付いているスパイクも強い。「肉食恐竜の腹に空いた穴を調べてみたらステゴサウルスのトゲと一致した」なんてことも発見されいるそうです。
実際は、背びれというのはモテるためのものであって、尻尾で戦っていたんです。
このイラストにあるような「ティラノサウルス対ステゴサウルス」というのも、実は嘘なんですよね。
ここでようやっと恐竜絶滅の話に繋がってくるんですけども、実は、ステゴサウルスというのは、巨大隕石が墜落してティラノサウルスが滅びたような時代まで生きてこれなかったんですよ。
そのもっと以前、ジュラ期の末から白亜紀のはじめ頃、だいたい1億年以上前に、隕石とは関係なく絶滅しているんです。なぜかというと、生存競争に負けたからなんですよ。その後、メジャーになったのが、トリケラトプスのような草食恐竜なんですけども。
何が違うか、両者の顔をご覧ください。
(フィギュアを見せる)
トリケラトプスの方が、歯がしっかりしていて大きいです。それに比べて、ステゴサウルスというのは顎が小さい。
これが何を意味するかと言うと「「被子植物」に対応しているか否か」なんですね。
植物というのは、太古の昔、シダ類しかいなかったんです。
そのシダ類の中から「裸子植物」という、いわゆる檜とか杉とかの仲間の、花粉を山のようにブワーっと放散して繁殖する植物が生まれて、さらにその中から次は被子植物という、種がしっかり殻に囲われた植物というのが出てきます。
この被子植物は、昆虫を媒介しての受粉によって繁殖するんですけど、これらが出てきたせいで植物の種類が変わって、ステゴサウルスの小さい顎でモサモサ食べるのでは、どうしても生きていけなくなったんです。
と、同時に、この時代のスギとかヒノキの仲間の裸子植物は、葉っぱを食べられないように、どんどん背丈を高くして、高さ100mくらいの樹林になってしまいました。
すると、ステゴサウルスたちは、下の方に生えているシダしか食べられなくなって、生存競争に負けてしまいました。
つまり、この時代の恐竜たちというのは2つの生き残り方があったわけですね。
まず、「背を高くして、上の方にある柔らかい葉っぱを食べようとする」か、もしくは「顎を強くして下の方に生えている植物をしっかり食べようとする」か。こういった生き残り戦略があったんですけども。
こういった生存競争に負けてしまったステゴサウルスというのは、そのまま滅びてしまいました。
(続きはアーカイブサイトでご覧ください)
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