岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/11/13

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2013/11/04配信「『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』を金払って観たから言いたいこと言うよ!」の内容をご紹介します。
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2013/11/04の内容一覧


悪魔である作者、魔女であるファン、ハッピーエンドかどうか

 あの『カリオストロの城』って、ハッピーエンドに見えるかアンハッピーエンドに見えるかって人それぞれだと思う。55歳の中年を過ぎた、ややもう老年にさしかかったおっさんの僕としては、あれはアンハッピーエンドなんだよ。
 ルパンは最後、クラリスに手を出すこともキスすることもなく、せっかく太陽の世界に出れたんじゃないかって言って責任も取らずに、いくらでも僕のこと好きになりなよ、困った時があったら来るかもよ。みたいなことを言って行っちまうんだよな。
 つまりその女の子の中に永遠の刻印を残すことに成功するんだ。で、僕以上に好きになる相手というのは出来ないだろうとわかった状態で、突き放して逃げてしまうのでっていうふうに見えちゃうので、これアンハッピーエンドだなというふうにも言えると。
 でも、そういう恋愛をしたいっていうふうに女の人が思ってたらハッピーエンドかもわかんない。どっちとも言えるな。
 で、『ガンダム』のTV版は、そのガンダムという力が持つ、ガンダムという力とか戦争っていうものの呪いから主人公アムロが解放されて自由になる話だからハッピーエンドであって、そっから先の『Z』や『ZZ』っていうのは1回もハッピーエンドに成功してない。
 今に至るまで『ガンダム』っていうのは、そのガンダムの力っていうのがどのようなメタファーであろうとも、そっからの解放というのがされてないから。
 で、『火垂るの墓』は、主人公のあの兄ちゃんが妹を死なせてしまって、未だ繁栄の20世紀末の神戸を未だ見てるっていう地獄、煉獄で生きることも死ぬことも出来ない。だからアンハッピーエンドっていうふうにも考えられるんだけども、節子、お前のことをいつまでも見守っていたいという意味ではハッピーエンドと言えるかもしれない。
 つまり『カリオストロの城』がハッピーエンドだったら、同じようなロジックでハッピーエンドとも言えるんじゃないのっていうふうにも思えちゃう。
 だから僕、安易にハッピーとアンハッピーとに分類できないんだけどさ。『風立ちぬ』も、全くその、前のニコ生で話した通り、『火垂るの墓』と僕、構造が同じに見えるんだよね。
 どちらかというと、宮崎駿が高畑勲に対してアンサー返したような作品だからさ。なので最後、主人公が煉獄にいるのも同じなんだけども、ただそこで『火垂るの墓』と違うのは『火垂るの墓』だったら兄ちゃん、もういいの、節子は天国で幸せよーん(笑)とか言って、兄ちゃんは良かったって言って極楽行っちゃう話なんだけどさ、でも主人公の二郎君は奥さんに「生きて」って言われても、それをあんまり気づかずにカプローニさんと一緒に酒を飲んでしまうという、もう一回地獄に舞い戻ってしまうっていうボンクラぶりを示してくれたところで、あれはあれで地獄でも良いんじゃないのと。
 宮崎駿はこっから先も、この世の中のピラミッド構造の上でアニメ作るんだぞっていう決意宣言でもあるから、すごいなんか、宮崎駿はハッピーだけれどもアニメとしてはアンハッピーエンドやなと思ってたな。

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