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北の脅威や中国の海洋進出に対抗するには防衛予算の拡大が不可欠との議論が巻き起こっています。
GDPの1%という防衛費の枠に留めている日本が米国の安全保障の庇護のもとでやってこれた時代が徐々に変わろうとしている昨今、国民を守るための防衛費拡大が国の施策に盛り込まれていくのは当然の流れでもあり、ここに来ての防衛関連株の人気化が顕著です。
とは言え、防衛関連銘柄と言っても物色対象は中小型株に限定されており、大型防衛関連銘柄は反対に冴えない展開となっています。
北朝鮮の生物兵器がミサイルに搭載されて日本に飛んでくる可能性が首相の口からも出てきたことで俄然人気化したのがサリン・防毒マスク関連の興研(7963)、重松製作所(7980)、アゼアス(3161)など。
これらの銘柄は3月末に比べ直近の高値まで3割から4割の上昇を示しています。これらは防毒マスクの定番銘柄と言えますが、短期投資家が関心を寄せたことで出来高も増加しています。
ただ、短期的な値動きなので逃げ足も速い。
直近の防衛関連銘柄人気では銃・火器関連の豊和工業(6203)、石川製作所(6208)、細谷火工(4274)が3月末から直近高値まで4割から3.2倍に急騰しており、4月に入っての累計出来高が発行済み株式数を大きく上回るなどやや異常な人気となっています。
一方では火器を手掛ける日本製鋼所(5631)の株価は本日1674円まで下落するなど低迷しており、二極化が顕著です。
市場では時価総額の大きな銘柄よりも短期で動ける中小型株に焦点を当てているようです。
なお、防衛関連株人気が一過性のものとなってくれることを祈願します。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)