年初から堅調に推移してきた株式相場ですが、1月後半は調整相場の展開。
2月月初も調整ムードが続き、今週は米国株の久々の調整から一段安を想定する向きも多いかと思います。
全体相場につられて個別銘柄も調整色を強めそうな感触がありますが、こうした局面をチャンスと見る投資家もお見えかと思います。
波乱の局面では下値目途をどこに置くかがポイント。株式投資で儲けたいと願う投資家は保有する現金ポジションをどのタイミングでリスクテイクするかを考える必要があります。ただ、そのタイミング選びは銘柄選びとともに難しいことは言うまでもありません。
基本的には安くなった局面でリスクテイクのタイミングを図りたいのですがこの調整が下げの始まりとなる可能性もあってその見極めもまた必要になります。
ここでは、1)打診買い、2)時間分散、3)本格買いといった投資行動を取ることに心がけて頂きたいと思います。
それに休むも相場とは言います。年初に調子が良すぎた分の反動でもあり、しっかり相場の展開を見極めていきたいところです。
ここでの調整は為替の円高(110円割れで108円台前半までの円高)もあっての展開でしたが、週末は既に110円台まで戻っており、この面では株式相場は落ち着きを取り戻すと期待されますが、一方では堅調な推移が続いた米国株の調整による負の影響がネガティブ要因となります。
日米ともに年初水準の振り出しに逆戻り。上げ過ぎの反動という背景とともに売り仕掛けによる下値不安の醸成を図る動きも感じられる展開となってきました。
折しも上昇一途だったビットコインの価格がコインチェック社での仮想通貨NEMの580億円もの巨額流出問題を契機に国の規制への懸念から価格が大幅下落したとの報道がありました。
筆者も先週はこのことで大いに勉強させて頂きました。
株式もビットコインも相場商品として類似したところがあり、上がると思われる商品は上昇しがちの一方で、何らかの理由で一旦下落が始まるとどこまで下がるかを見極めようとする勢力もあって戦々恐々となってきます。
メディアでの取り上げ方もネガティブに傾きがちになります。
なぜビットコインが2009年の取引開始以来、何万倍にも上がったかの関心が高まり、コイン発行枚数限定(金と同様の希少価値)との条件とビットコインという仮想通貨が世の中で一般に普及することが重なっての価格上昇につながった訳です。
希少価値と言う視点からはIPO銘柄も似たところがあります。
限られた公開株数に一時的にせよ需給がタイトとなり価格が上がっていく現象は同じイメージです。
今後ビットコインに続く仮想通貨が株式のIPOと同様に有望な銘柄が登場して皆様も関心を寄せられるものと思われます。ICOはそうした新たな仮想通貨の新規取引開始と言えます。
有望な仮想通貨がICO前にトークン(新規公開株と同じ概念?)を得るチャンスがあればそれは資産形成の第一歩となりますが、IPO同様にそのチャンスを得るのは難しいかも知れません。
とは言え、今後IPOもICOも日常茶飯事の投資行動になるのかも知れません。
波乱相場は仮想通貨関連銘柄、ブロックチェーン銘柄、サイバーセキュリティ関連銘柄にも押し寄せていますが、そうしたテーマ性のある銘柄群はビットコイン価格の落ち着きとともに再び投資家の関心を呼び戻すことも考えられます。
(炎)
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