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有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「知っていたほうが役に立つ簡単な投資知識(6)」=
(有料メルマガ第357回・2015/11/24配信号)
※2015年11月現在の内容です。留意してお読み下さい。
【前略】
■PER(株価収益率)とは何か。
「時価総額÷当期利益」または「株価÷1株あたりの利益」で算出する数字です。
株価と企業の収益力を比較して、株の投資価値を判断する指標です。
今の株価は1株当たりの利益の何倍になっているかを表す指標です。
〇投資した資金を何年で回収できるか。
別の観点から考えると、PERは投資した額を単純利回りで何年で回収できるかを示している指標でもあるわけです。
例えば、100万円預金して毎年10万円の利息が発生すると(年利10%ということです。話を単純にするためここでは税金を無視します)、10年で100万円の利息を生むことになります。つまり10年で元金が倍になったわけです。
しかし、この数値は株価が変動すれば変わってきますし、過去の利益を使うか将来の予想利益を使うかによっても変わってきます。どの数字を使うかは投資家の好みによりますが、多くの投資家は今期の予想利益を使うようです。
誰にもわからない未来を予測して企業の価値を計っていることになります。
有料メルマガでも今年度の一株予想利益を使用してPERを計算しています。
また、PERは、その企業が毎年生む税引き後の利回りの逆数を表しています。
この指標を使うとき、注意すべき点があります。
日本企業は欧米の企業より借入金が大きいです。
テコの原理、レバレッジをかければかけるほど利益をあげやすい時は利益が大きく出てきます。借金を多用して利益をたたき出している企業は、金利が変動して高くなると、途端に利益が少なくなってしまうこともありえます。
個人で信用取引を活用して株式投資をすれば、上手くいったときに利益が大きくなりますが、失敗した時には利益が減ったり、逆に大損するのと同じです。
つまり金利水準によってRERの変動は大きくなります。
金利が上がる時は、借金の額に注意をする必要があるでしょう。
その点を考慮して修正PERを見ておくことも有効です。
〇修正PERも覚えておいて損がない指標です。
バリュー株は、現・預金や上場された投資有価証券などのように、現金にすぐ変わる資産をたくさん持っていることが多いです。その企業を買収した途端に、企業の持っている現金性資産によって投資額を回収したと考えられることもよくあります。
そこで、私は修正PERとして
「(時価総額―現・預金―投資有価証券)÷当期利益」
という指標を計算することがあります。
何年で投資を回収できるかがより実態にあって判断できます。
また投資利回りを考えるときもこの修正PERを利用したほうがバリュー投資の基準としては意味があると考えています。
例えば、同じ時価総額200億円の企業A社とB社があったとしましょう。
当期利益も同じ20億円だとしましょう。
PERを計算すると企業A社もB社も同じ10%となります。
また、A社は豊富なキャッシュを貯め込んでいて100億持っていたとします。
B社は10億円しか持っていなかったとします。
さて、この企業の価値は同じでしょうか。
どちらかの企業をあげると言われたら、あなたならどちらの企業をもらいますか。
私なら当然キャッシュリッチのA社をもらいます。
その差を数字で表すのが修正PERなのです。
つまり修正PERを計算すると
A社は(200-100)÷20=5。
B社は(200-10)÷20=9.5となります。
投資額を回収する期間は短いほど有利なので、修正PERは数字が低いほど良いということになります。
企業によっては修正PERがマイナスになります。
買収した途端におつりが来る企業です。
「小さい企業ならそんなことがあっても、大企業ではないだろう」なんて勘違いしてはいけません。
例えば、豊田自動織機。れっきとした大企業です。
トヨタ自動車グループの発祥企業です。
だからトヨタ自動車はじめ、トヨタ自動車グループの株をたくさん持っています。
最近の研究銘柄の中では中電工などが、現・預金や投資有価証券を膨大に保有している企業です。
低PERであろうと、なかなか株価が上がらないのは、投資家ならみな経験しているところです。
私は先週、日足チャート集を購入してきて、じっくり眺めてみました。
PERが低くなくとも右肩上がりで上昇している銘柄がたくさんありました。
株価が上がる理由は業績ばかりではないということを強く認識させられましたが、なぜそのように上げているのか、それぞれ個別の理由がありそうですが、その理由が分からないのでは、自分で投資の決断ができません。
逆に、低PERであろうとも、なかなか投資できない銘柄もあります。
私の場合は自己資本比率が低い企業です。
借金を多用して利益を上げているので低PERになっているような企業にはなかなか投資を決断することができません。
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
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石川臨太郎は、現在末期がんを患い闘病中です。
株式投資は出口戦略を考えて実行すべきものだと考えて、最近は、常に勝ち逃げできるタイミングを計りながら投資を進めてきました。
株式投資も経済戦争です。だから勝つこともあれば、負けることもあり、負けたら目的を達成できない危険な行為です。勝算がないままで戦争を仕掛けるのは愚の骨頂ですし、必要もないのに戦争を仕掛けるのも愚かなことです。
そして自分が株式投資という戦争で目指した目的を達成できたら、行なう必要の無くなった株式戦争はやめることが大事です。
つまり勝ち逃げすることも本当に大事なことだと考えています。
そして戦争の目的を達成して勝ち逃げを狙う以上、その目的を達成するために「戦略」が大事で、次に「戦術」が必要で、戦争目的を達成したときの出口戦略が大事だと考えています。
石川臨太郎の2019年の最大の投資目標は、いま8500万円ある株への投資額を7000万円程度に落として、2000万円を10年程度は6%の安定配当を出してくれる可能性の高いものへ、株は5000万円くらいの残高で平均3%の配当を貰えそうな10年持てる企業に投資する。
株などで200万円程度の税引き後のキャッシュを確保して、年金と合わせて生活費の確保を計るというものです。
その為の出口戦略を策定して1月9日から11日まで、出口戦略に向けての投資を実行しました。
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