コロナ禍で米国では住宅投資が活発となり、着工許可件数で見ると2月は前年同月比17%増となるなど市場ニーズが高まりを見せているようだ。
こうした状況で、これまで減産傾向にあった米松材への需要が急拡大。欧州など世界の需要も拡大しており、それにコンテナ不足が重なり輸入が滞ってしまい、住宅の基礎資材である木材価格が急騰しているとされる。
(詳細は日本木材総合情報センターサイトwww.jawic.or.jp をご覧頂きたい)
オイルショックならぬウッドショックの発生だ。
過去2回こうした出来事があったため今回は第3次ウッドショックと言われている。株式市場ではこのことを背景に木材関連銘柄が先般から急騰を演じた。
その代表的な銘柄は宮城県石巻市に本社を置く山大(7426)だろう。
住宅・非住宅向け木材販売や加工、住宅建築を手掛ける同社の株価は2013年に高値3900円をつけてから長期低迷が続いており、昨年4月に安値561円をつけてからも不人気場面が続いてきた。
それが4月13日の安値792円から先週末、23日の高値1672円まで株価は短期で倍になった。
流石にその後は売り物がちとなり反落し終値は1240円となったがそうした株価変動の背景がウッドショックにあることは容易に想像がつく。何しろ今期の業績見通しは赤字で買い材料に乏しい中での株価急騰はこうした情勢の変化を見た投資家の介入があったと推察される。
もともと時価総額が8億円だったこともあり株価急騰でも時価総額はまだ14億円以下に留まる点から短期投資家の思惑が集まったものと見られる。
この話題はウッドだけに気(木)になる方も多いのかも知れませんが時価総額が小さく、流動性がない不人気銘柄でも動きが出ることもある点に気が付いた投資家も多いかと思う。
とにかく滅多に動きのない木材系の住宅部材企業がここに来て注目されている訳で先週はいくつかの銘柄が変動を見せた。
銅価格の上昇に続く木材価格の上昇が示唆するのはもしかしてインフレ突入か?コロナ禍でまさかそんな筈はない。
実は話はいろいろ飛び回り、私が今週Youtubeで予定している炎チャンネルスペシャル版ではそうした話題をお話したいと考えておりますので宜しくお願いします。
(炎)
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