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企業業績の発表が先週ピークを迎え、土曜日の日経新聞の紙面はおびただしい数の企業の決算数字で彩られていました。
日経新聞を購読されている方はほとんどが何らかの格好で株式投資をなさっているかと思いますが、されていない方にとっては何だかやたらと数字が並んでいるけど何だろうと思われるのかも知れません。
まさに決算発表シーズンたけなわ。数字は踊るですが、こうした企業決算こそ日本経済の状況と活動内容の結果を表しています。
悲喜こもごもの決算発表内容ですが、皆さんの投資されている企業の業績はいかがでしたか。
決算内容と言った場合、実績と見通しで示されるのですが、いくら実績が良くても投資家の関心は新たな決算に向けた企業業績に移りますので、実績がいくら良くても見通しが悪ければ株価はネガティブな反応となってしまいがちです。おまけに実績に対して見通しは仮に良い見通しを出したとしても期初段階では不透明な状況ですから信頼性に欠ける点で株価にはどうしてもネガティブなものとなります。
しかも株価には実績を相当に織り込んでいる場合が多く、全体相場次第ではありますが、好材料出尽くしとなることが多いので気をつける必要があります。
決算には損益計算書で示される収益評価データとバランスシートで示される財務評価データが示されます。仮に収益見通しの評価がネガティブでも株価の位置によっては財務内容の良さで評価されるケースもあります。
この局面では中長期スタンスで財務内容にも目を向けると良いかと思います。
今回は全体相場が調整含みの展開で期待の日銀買いも見られずに投資家の失望感を誘っている中なので好決算と言っても評価されないのも致し方ありません。
また、企業は決算発表後に投資家向けに説明会を開催します。
前期実績の概要や今期の業績見通しについて経営トップが語ることになりますが、この見通しが信頼性に欠ける場合も投資家は慎重になります。この結果、積極的に買おうと言う投資家が不在となると株価は下がってしまいます。
また、企業によっては3年程度先を見据えた中期計画を発表したりもしますが、これもまた先行きが不透明なことから投資家の反応は鈍い状況です。
オンラインでのアナリスト向け説明会開催が盛んになっていますが、投資家にとってはそうした説明会後の株価の行方をじっくりと見守って頂く必要があります。
およそ5兆円(日本最大、世界企業で3番目もの利益)を前期決算で稼いだというソフトバンクG(9984)株が決算発表後に株価が下落。3月高値1万695円から本日後場寄りの安値8354円までおよそ22%の下落を見せていますが、これを投資チャンスと見るべきかどうかで意見が分かれているように思われます。
先般開催された同社のリアル説明会では並みいる大手メディアの記者から数多くの質問が飛び交い、孫社長はそれに丁寧に回答。前期の決算での5兆円弱の利益にたまたまのたまたまとか謙遜した表現で解説していましたが、創業時の思いを絡めてのいつもながらの、とても素晴らしい説明会であったように思います。
5兆円の利益を日本企業(ソフトバンクGを日本企業とは見なさない投資家もお見えかも知れませんが)が稼いでいるという現実をどう見れば良いでしょうか。5兆円の利益を稼ぐ会社の時価総額が15.7兆円。つまりPERは3.1倍。投資会社の評価は難しい。
とは言え、非常識な評価と言えそう。自己株買いがないからと言って株価の下落が更に続くのであれば筆者はかなりの確率で投資チャンスが生まれているように思います。
5兆円稼いだのはたまたまかも知れませんが、これも実力のうち。
5兆円がベースとなるならPER10倍なら時価総額50兆円。
こんな夢のような評価がなされるタイミングでは日本最大の時価総額企業にAI企業への投資会社、ソフトバンクGが躍り出ているのかも知れません。
ソフトバンクGは一例にしか過ぎませんがこうした企業の決算内容を細かく分析しながらぜひ億の近道の読者の皆さんも投資を実行されましたら幸いです。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)