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先日来、不動産会社の両手仲介にかかる告発ニュースが出回っています。
以前から旧態依然とした日本の不動産業界の悪しき慣行(業者や地主側に有利な)が問題視されていましたが、様々な理由から国土交通省は市場整備を放置してきました。
国策と既得権者のため、売買にしても賃貸にしても不透明なままの取引慣行が維持されてきました。不動産は値下がりしないと言う土地神話も様々な業界にメ リットをもたらしますから一筋縄ではいかないのでしょうが、この両手仲介は海外の主要国では認められていません。何せフェアなビジネスになり辛いからで す。当たり前ですね。
同時に国策による景気対策もあり、新規住宅着工数を維持するためにも中古住宅の流通市場の整備を後回しにして賃貸料の値下げを防いできました。
賃貸にしても地域によって契約内容が大きく変わります。以前からずっと不思議に感じているのが「礼金」や「敷金」「更新料」という費用です。必要なら契 約料とかデポジットとして金額を一律にするなどで明確にすべきですが、其々が一律ではなく、且つ家賃の何か月分などという意味不明な条件を用いています。 賃料を安めに見せて賃借人を呼び込み、それ以外の項目で収入を増やすという前時代的な手法です。
不動産業者にとっては売買でも賃貸でも高額な物件を取扱う方が美味しい収入体系になっていますし、賃貸なら街中に乱立する斡旋業者にとっては金額に関係 なく賃貸人(大家さん)が大事な顧客ですから賃借人(借り手)に対しては不誠実な対応になりがちです。それこそ学生さんが安いワンルームを探すなどとなる と途端に手抜きになるケースもみてきました。
それに加えて(ネームバリューがある)大手ほど物件が集まり易いことを利用してアンフェアな両手仲介に力を入れているのですから、何とも始末の悪い業界 です。監督官庁側(国交省)にしても法整備は遅々として進めず(進まずでは無く、進めずです)、中小業者の違法な勧誘も放置したままにするなど不誠実さが 際立ちます。この違法勧誘についてはもう何十年以上も続いているのですが、悪質な業者が発覚しても「業務停止命令」などと言う大甘な対処しかしませんの で、やんちゃな業者はやりたい放題です。
余談ですが、小職は金融業が長かったため財務省関連の批判を頻繁にしますが、実際にはその他主要省庁である国交省や経産、農水、厚労各省などの方が余程 腐っています。管轄業界への指導などを間近で見る機会がありますが、鼻で笑ってしまうほど大甘な指導や処分がされています。「あんなに酷いことをしていて これだけ?」って感じです。これでは国民の信頼を得るなど無理な話しです。(久しぶりですが、笑)これもゴキブリとシロアリが結託しているからです。上述 の両手仲介が続いているのも同様の理由です。
結果として一生ものとして小さな割に高額な家を買い、必死で働きつつ耐乏生活を続け、そしてローンが済んだ頃には老朽化して家屋の価値が大きく減価して いる。その途中で万が一にも職を失えば自己破産。これが日本です。小市民が苦労して様々な業界内既得権者に便宜と利益を分け与えています。
と・・・書いてきましたが、諸般の事情からそれでも日本の不動産(特に首都圏)はまだ買われる要因があります。まず海外主要都市に比べた投資利回りが高 いこと、日銀の金融緩和が続きそうなこと、年配者が不便な地域から都市圏に流れ込んできていることなどが理由です。国土強靭化計画による公共投資(バラマ キ)やオリンピックなども後押しするのでしょう。
先週は統一地方選第一弾がありましたが、地方議会は国会以上に硬直的で与野党相乗りは当たり前、そして10期以上も当選を続ける議員もいます。もうレガシーを通り越して老害以外の何物でもないですね(笑)。
この老害達が国会議員の地元後援会を牛耳っており、その後援会は地元の不動産業者(=地主が大半)や土建業者、代々の老舗商店主で構成されているのです から、それこそ彼ら既得権層(=資産家層&地域地主)に配慮する政治が優先されます。不透明な不動産取引の悪弊など変えようもありません。
そんな中で日銀(アベノミクス)が取り得る経済対策は超金融緩和ばかりが優先し、結果として再度の不動産バブル(恐らくは首都圏だけ?)が始まっているのです。
このままであれば、いずれは(日銀の対策が行き詰ったとき)このバブルも崩壊するのでしょう。短くて数年、長くて10年くらいでしょうか。海外の富裕層 が大挙して日本の不動産を買いに来ていますが、彼らの大半はオリンピック開催前をイメージした高値売却を前提としています。
先日のニュースにありましたGEによる不動産売却(撤退)が終わりの始まりなのかもしれません。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
以前から旧態依然とした日本の不動産業界の悪しき慣行(業者や地主側に有利な)が問題視されていましたが、様々な理由から国土交通省は市場整備を放置してきました。
国策と既得権者のため、売買にしても賃貸にしても不透明なままの取引慣行が維持されてきました。不動産は値下がりしないと言う土地神話も様々な業界にメ リットをもたらしますから一筋縄ではいかないのでしょうが、この両手仲介は海外の主要国では認められていません。何せフェアなビジネスになり辛いからで す。当たり前ですね。
同時に国策による景気対策もあり、新規住宅着工数を維持するためにも中古住宅の流通市場の整備を後回しにして賃貸料の値下げを防いできました。
賃貸にしても地域によって契約内容が大きく変わります。以前からずっと不思議に感じているのが「礼金」や「敷金」「更新料」という費用です。必要なら契 約料とかデポジットとして金額を一律にするなどで明確にすべきですが、其々が一律ではなく、且つ家賃の何か月分などという意味不明な条件を用いています。 賃料を安めに見せて賃借人を呼び込み、それ以外の項目で収入を増やすという前時代的な手法です。
不動産業者にとっては売買でも賃貸でも高額な物件を取扱う方が美味しい収入体系になっていますし、賃貸なら街中に乱立する斡旋業者にとっては金額に関係 なく賃貸人(大家さん)が大事な顧客ですから賃借人(借り手)に対しては不誠実な対応になりがちです。それこそ学生さんが安いワンルームを探すなどとなる と途端に手抜きになるケースもみてきました。
それに加えて(ネームバリューがある)大手ほど物件が集まり易いことを利用してアンフェアな両手仲介に力を入れているのですから、何とも始末の悪い業界 です。監督官庁側(国交省)にしても法整備は遅々として進めず(進まずでは無く、進めずです)、中小業者の違法な勧誘も放置したままにするなど不誠実さが 際立ちます。この違法勧誘についてはもう何十年以上も続いているのですが、悪質な業者が発覚しても「業務停止命令」などと言う大甘な対処しかしませんの で、やんちゃな業者はやりたい放題です。
余談ですが、小職は金融業が長かったため財務省関連の批判を頻繁にしますが、実際にはその他主要省庁である国交省や経産、農水、厚労各省などの方が余程 腐っています。管轄業界への指導などを間近で見る機会がありますが、鼻で笑ってしまうほど大甘な指導や処分がされています。「あんなに酷いことをしていて これだけ?」って感じです。これでは国民の信頼を得るなど無理な話しです。(久しぶりですが、笑)これもゴキブリとシロアリが結託しているからです。上述 の両手仲介が続いているのも同様の理由です。
結果として一生ものとして小さな割に高額な家を買い、必死で働きつつ耐乏生活を続け、そしてローンが済んだ頃には老朽化して家屋の価値が大きく減価して いる。その途中で万が一にも職を失えば自己破産。これが日本です。小市民が苦労して様々な業界内既得権者に便宜と利益を分け与えています。
と・・・書いてきましたが、諸般の事情からそれでも日本の不動産(特に首都圏)はまだ買われる要因があります。まず海外主要都市に比べた投資利回りが高 いこと、日銀の金融緩和が続きそうなこと、年配者が不便な地域から都市圏に流れ込んできていることなどが理由です。国土強靭化計画による公共投資(バラマ キ)やオリンピックなども後押しするのでしょう。
先週は統一地方選第一弾がありましたが、地方議会は国会以上に硬直的で与野党相乗りは当たり前、そして10期以上も当選を続ける議員もいます。もうレガシーを通り越して老害以外の何物でもないですね(笑)。
この老害達が国会議員の地元後援会を牛耳っており、その後援会は地元の不動産業者(=地主が大半)や土建業者、代々の老舗商店主で構成されているのです から、それこそ彼ら既得権層(=資産家層&地域地主)に配慮する政治が優先されます。不透明な不動産取引の悪弊など変えようもありません。
そんな中で日銀(アベノミクス)が取り得る経済対策は超金融緩和ばかりが優先し、結果として再度の不動産バブル(恐らくは首都圏だけ?)が始まっているのです。
このままであれば、いずれは(日銀の対策が行き詰ったとき)このバブルも崩壊するのでしょう。短くて数年、長くて10年くらいでしょうか。海外の富裕層 が大挙して日本の不動産を買いに来ていますが、彼らの大半はオリンピック開催前をイメージした高値売却を前提としています。
先日のニュースにありましたGEによる不動産売却(撤退)が終わりの始まりなのかもしれません。
(街のコンサルタント)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)