配信日:2013/07/01
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橋下徹 大阪市長『定例会見』
全文書き起こし

― 6月18日定例会見 ―

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第1部
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<市長>
まず、僕からはですね、桜宮高校にかかる支援プロジェクトの指導について、これから始まるという事についてですね、お話をさせてもらいます。本当は今日同席をして頂いています柳本顧問からご説明して頂ければと思っていたんですが、まず、僕のほうからですね、概略について説明をさせてもらった後、記者の皆さんと顧問でやり取りをしてもらえればと思っております。
まず、桜宮高校改革に向けたですね、新しいプロジェクトが始まります。
これまで、桜宮高校においてですね、いろいろクラブ活動のあり方について問題がありました。
特に勝利至上主義によるスポーツ指導というところがですね、問題点として浮かびあがってきました。今回、柳本顧問から新しいスポーツ指導システムの構築に向けたプロジェクトの提案を受けまして、大阪市として推進していく事にしました。
このプロジェクト名はですね、S-イノベーションプロジェクトと名付けました。
Sはですね、桜宮高校を拠点にスポーツ環境・システムにイノベーションを起こすという意味から桜宮、スポーツの頭文字を採用しました。
プロジェクトの概要につきましては、桜宮高校を拠点とした総合型地域スポーツクラブを立ち上げます。このクラブを中心にですね、地元の小中学校の部活動の交流や指導者の育成が図られるとともに、地域の方への施設の開放も含めて、クラブの運営自体が桜宮高校のカリキュラムや部活動にも良い影響を与えるようなシステムをめざしていきます。
まぁ、総合型地域スポーツクラブということで、まぁここにですね、地域の皆さんがですね、その学校のクラブ活動だけじゃなくて、まぁ、地域の皆さんにも入ってもらいながらスポーツの拠点というものを作っていきたいと思っております。
柳本顧問が理事長を務めます、アスリートネットワークの皆さんにはですね、部活動指導のための新たなプログラムの提供やトップアスリートなどの外部指導者の派遣について、プロジェクトの支援を行っていただきます。地域の人たちや子供たちもそうなんですけども、小中学校のスポーツ指導を行っている先生にもですね来てもらって、新しいスポーツ指導方法というものもしっかり学んでもらって、また自分の学校に持ち帰ってもらうと。まぁ、とにかく新しいこのスポーツのあり方のですね拠点になると、拠点を目指すという構想であります。
ビジョンについてなんですが、まぁ、地域全体で応援すると。学校という枠をはずしてですね、まぁ、地域をベースに考えていくと。まぁ、これまでそのクラブの顧問、生徒、保護者という閉ざされたスポーツ指導環境を廃しまして、開かれた部活動に変えて行きます。
小中学校の協力、参画を促していくことで、長期的な視点に立ったアスリートの育成を図るとともに、地域からの協力、参画を桜宮高校のカリキュラムや部活動に活かす仕組みをつくり、ともに支える開かれたスポーツ指導環境を構築していきます。まぁ、高校だけじゃなくて地域や、その地元の小中学校、とにかく皆さんに入っていただくということですね。
それからプレイヤーズ・ファーストの確立と。これ僕も30年前にクラブ活動、30年前、35年前にクラブ活動学校でやっていましたけれども、こういう時代になったんだなぁ、というふうに思いました。選手第一主義。プレイヤーズ・ファースト。僕らの時にあんまり選手第一主義なんてこと聞いたことなかったんですけど、もう今はこういう概念でですね、スポーツ指導を行っていくという、そういう流れのようです。本来アスリートの成長をサポートし、アスリートの目標達成を支援するのがコーチの役割であり、そういう視点でのコーチングシステムを構築していきます。
大阪市としては先ほど申し上げましたが、アスリートネットワークの皆さんの協力いただいてですね、協力を頂きながらプロジェクトを推進していきます。
まぁ、同時にですね、これちょっとSプロジェクトとは別なんですが、桜宮高校に新学科を設置すること。これはですね、教育委員会会議で決定されました。学科名称はですね、人間スポーツ科学科、以前の体育科は無くしまして、この人間スポーツ科学科という新しい新学科を、まぁ、新しい学科を設置します。開設日は26年の4月。来年の4月から。募集人員は120名。3クラスです。先ほどいろいろ話しました、まぁ、Sプロジェクトでのですね、まぁ、いろんなビジョンといいますか、その方向性、まぁ、これをぎゅっとこう詰めたですね、まぁ、新しいこのスポーツの専門科。これが人間スポーツ科学科という新学科でありまして、ここに柳本顧問はじめ様々な関係者、このアスリートネットワークの関係者の皆さん、その他、様々なスポーツ指導のプロの方のですね、まぁ思い、理念、そういうものを込めた日本で初めてのですね、高校におけるスポーツ専門科をしっかりと作っていきたいと思っております。
まぁ、これまでのような、勝利至上主義というところを廃しまして、ほんとうにプレイヤーを第一に考えまして、選手を第一に考え、その選手のトータルの人生の中でですね、その時期その時期のスポーツのキャリアをしっかりと形成していくような、そういう新学科を目指していきたいと思っております。
以上ですね、桜宮高校につきましては大変不幸なその生徒の自殺という事件がありました。決してこの件をですね、生徒の命を無駄にすることなく桜宮高校の再生に向けてですね、これからも力を尽くしていきたいと思っております。柳本顧問はじめ、教育委員会、教育委員会事務局、指導部局もですね、また地域の皆さんの力も保護者も生徒も全ての力を結集しまして、新しい桜宮高校、まぁ、全国のモデルとなるようなですね、新しい高校というものを目指していきたいと思っております。僕からは以上です。