外を散歩すると、風が心地よい季節になりました。
露木行政書士事務所・露木幸彦と申します。

新緑の季節とはいえ、まだまだ肌寒く、
木々の薄っぺらいのですがそれはむしろプラス。

なぜなら、薄いからこそ、太陽の光が、
葉っぱを一直線に通過し全体の風景が
エメラルドグリーンに光り輝くのです。

そのコントラストは、まるで緑の蛍光ペンで、
目の前の景色を塗ったかのようですね。

さて、ここから本題です。

このメールのバックナンバーは「ブログ」で読むことができます。
http://ameblo.jp/yukihiko55/



<今までの経緯>
夫の都合(浮気相手と一緒になりたい)で
離婚せざるを得ないのなら、せめてお金の条件
(養育費、慰謝料、財産分与など)はせめて妻の希望通りに。


しかも、決して高望みではなく、離婚後の生活に
おいて必要最小限の金額に過ぎません。


それなのに夫は二兎を追おうとするので
(離婚成立+支払は最小限)上手くいかないことが
多いのですが、なぜ、当たり前のことを当たり前に
言っているだけなのに、ごたごたと揉めてしまうのでしょうか?


このような無責任でいい加減な金の亡者をどのように
説得すれば良いのでしょうか?

具体的な流れ、手順、対処方法を紹介していきましょう。

<今回の登場人物>
夫(36歳、会社員、年収500万円)
妻(34歳、パートタイマー、年収120万円)
子(10歳)

<妻の希望条件(離婚に応じるのなら)>
養育費 毎月6万円×20歳まで
慰謝料 150万円
過去の未払い生活費 42万円



浮気相手は交差が始まる前もしくは
不貞の最中に夫が既婚者で妻子がいることを
認識していたはずです。



例えば、夫と浮気相手は約12年間に
わたり同じ会社で働いており、現在は
人事マネージャーという役職に就いているようですが、


人事異動や人事考課、扶養手当や控除、
健康保険の計算等により当然、家族の家族構成を
把握しており、また仮に夫が当初の段階で
浮気相手に対して、自分が既婚者だと
告げていなくても、



不貞の最中に夫から家庭の愚痴や不満、
悪口を吹き込まれたりしていれば、
むしろ、不貞の途中で妻子の存在に気が
付かない方がおかしい。



そもそも不貞は両者の合意にもとで
成り立っている違法な関係であり片方が
やめようとすれば、不貞は成り立たず
その関係は自然消滅するのですが



もし、浮気相手が当初から、もしくは
途中で妻子の存在に気がつき、
浮気相手の方から別れを切り出したり、
夫の誘いを断わったり無視したりすれば、
離婚という最悪の事態を避けられたかもしれません。



しかし、「やめる」という選択肢は常に
用意されていたにも関わらず、浮気相手は
自ら進んで「続ける」という選択肢を
選んだのだから、



不貞という違法行為に積極的に加担し、
11年間の夫婦関係を堂々と壊しにかかり、
何の罪もない子供に危害を加えようとした
確信犯なのです。


もしかすると夫は不貞が始まる前や
不貞の最中に「すでに夫婦の関係は
破綻していて、離婚する予定だから」と
思っており「離婚が決定的なほど夫婦関係が
破綻しているのだから、離婚前に男女関係を
始めても大丈夫」とタカを括っている
かもしれません。



しかし、夫がどう思っていようと責任の
大小有無には何の関係もないのです。


なぜなら、法律上、婚姻関係が破綻したと
認定されるのは別居6年以降の場合に限られますが、
不貞発覚時、妻と元夫は別居していなかったからです。
(東京高裁・平成14年6月26日判決)



夫の思い込みより裁判所の見解の方が
優先されるのは言うまでもありません。



このように婚姻関係が破綻していないのだから、
2人の関係は間違いなく不貞なのです。



しかも、「人に触れたくない」と暴言を吐き、
妻との性交渉を頑なに拒んでおきながら、
実は浮気相手と喜んで性交渉に及んでいたと
いう経緯を振り返ると妻ははらわたが
煮えくり返る思いですが、



今回、特に声を大にして伝えたいのは
夫のせいで傷付き、悲しみ、苦しめられているのは
妻よりも子供だということ。

何の罪のない純粋無垢な子供を巻き込んだ
ことで夫の罪は2倍、3倍にも膨れ上がった
ことはいくら強調しても強調し足りないくらいです。



夫婦の間には10歳(小学5年生)
の娘さんがいるのですが、夫のせいで「てんかん」と
いう難病を発症し、現時点で病気が完治する
見込みはなく、



痙攣等の発作を抑えるため、毎朝、毎晩、
薬を飲まなければならず、また定期的に
脳波、血液検査を受けなければならないので
医療費として



合計840,000円
(薬代が毎月3,000円×10年間=360,000円
検査代が隔月8,000円×10年=480,000円)の
負担を強いられることが予想されています。



今後、娘さんの不自由な日常生活、学校生活、
そして人生が一体いつまで続のか、病気の症状が
どのくらい悪化するのか、そして病気が
完治するまでに医療費は一体、いくらかかるのか
全く分からず、



娘さんは夫のせいで絶望的な毎日を送らざるを
得なくなり、天国から地獄に突き落とされたのです。

(次回に続く)