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未亡人妻に夫の両親の介護義務って本当?!
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未亡人妻に夫の両親の介護義務って本当?!

2017-07-31 14:01
    晴・雨・晴・雨の繰り返しで、せっかくの休みも、
    なかなか有効活用しにくいですね。
    露木行政書士事務所・露木幸彦と申します。


    たまの休みも外出するのがとっても億劫・・・
    何となく時間ばかり過ぎて、せっかくの休みなのに何もしてない・・・


    こんなことなら、仕事してりゃ良かったなんて後の祭りだし・・・
    そんな「出不精な自分」のせいで自己嫌悪に陥りそうでも
    メールをささっと読むくらいは大丈夫でしょう。


    ちょっとした空き時間にご覧いただき、
    何かの役に立てればと思います。


    さて、ここからが本題です。



    「もし僕に何かあったら、妻は僕の父や母の面倒を見てくれるだろうか」

    2017年早々、先行きが不透明すぎて思わず、
    そんなことが頭をよぎったことはありませんか?

    これは過去に大病を経験した人に限らず、
    誰しも起こり得る心配事の一つです。

    今までの結婚生活を少し振り返ってみてください。
    わがまま放題に振る舞ってきて妻に迷惑をかけたり、

    (夫の)母が癇癪持ちで妻と折り合いが悪かったり、
    仕事人間で家庭を顧みず、両親のことを妻に任せっきりだったり…

    胸に手を当ててみてください。少しでも心当たりがあれば、
    未亡人の妻が夫の両親と縁を切って、
    家を出て行き、両親の介護を放棄しても不思議ではないでしょう。

    ところで離婚と死別の違いは何でしょうか?
    盲点になりがちなのは「前夫の両親との関係」です。


    血のつながっていない親戚関係のことを法律上、
    「姻族」と呼びますが、離婚の場合、
    離婚届を提出すれば、夫と妻の関係だけでなく、
    妻と夫の両親の関係も同時に消滅します。

    一方、死別の場合はどうでしょうか?



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    夫はすでに亡くなっているのに、妻と夫の両親との関係は、
    死別と同時に消滅するわけではなく、「姻族」のまま残るのです。


    もし、義両親との関係を完全に断ち切りたい…

    世話をしたり、面倒をみたり、介護をするのが嫌なら、
    どうすれば良いのでしょうか?


    役所には「姻族関係終了届」という届出があります。
    この届出用紙に記入し、役所に提出することで、
    正式に夫の両親との縁が切れるのですが、
    義両親の承諾は必要なく、妻が単独で行うことができます。


    法務省の統計によると「姻族関係終了届」の届出件数は
    10年前と比べ1.5倍も伸びており、夫の親戚とのしがらみを
    断ちたいという妻が増えていることの表れでしょう。

    (参考)姻族関係終了届の届出件数の推移
    年度/届出件数件/06年比増減率%
    2006年度/2343件
    2007年度/2344件/0%
    2008年度/2351件/0.3%
    2009年度/2334件/-0.4%
    2010年度/2427件/3.6%
    2011年度/2542件/8.5%
    2012年度/2793件/19.2%
    2013年度/2743件/17.1%
    2014年度/2802件/19.6%
    2015年度/3493件/49.1%



    今回は私のところの相談実例から、
    未亡人の妻が夫の両親の介護をやめたケース、
    やめなかったケースを紹介し、具体的に何が
    決断を分けるのかを分析していきたいと思います。

    まず未亡人の妻が夫の両親との縁を切り、家を出て、
    介護をやめてしまったケースですが、どのような経緯で
    決断に至ったのでしょうか?


    「娘も私もずいぶん楽になりました。
    (夫の母親を)介護しなくて良くなったので。」

    そんなふうに安堵の表情を浮かべるのは
    鈴木陽子さん(仮名。58歳)


    陽子さんは結婚28年のうち15年間、
    夫の母親(夫は母子家庭)と
    一つ屋根の下で暮らしてきたのですが、
    今まで亭主関白な夫に振り回され続けてきました。


    陽子さんは新卒で就職した会社に今でも勤務しており、
    今年で勤続36年目。


    夫は妻(陽子)さんが正社員で働き、
    安定した収入を得ているのをいいことに、
    キャバクラやパチンコ、そしてFX投資など散財を繰り返し、
    まともに生活費を入れない月も多く、
    陽子さんの稼ぎで一家を支えざるを得なかったのですが、
    それだけではありません。



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    3年前には義母が脳梗塞で倒れたのですが、
    その後遺症で身体の一部に麻痺が残ったので、
    陽子さんは夫子だけでなく母の面倒も
    見なければならなくなったのです。


    陽子さんは結婚から28年間、仕事、家事や育児、
    そして介護に追われる毎日でしたが、そんな最中、
    長年の暴飲暴食が祟ったのでしょうか。
    夫が「末期がんで余命6ヶ月」と診断され、
    あっという間にこの世を去ってしまったのです。


    陽子さんは思わぬ形で未亡人になり、
    娘さん(27歳)と義母(79歳)が残されたのですが、
    陽子さんの選択肢は二つ。


    一つ目は今までの生活をこれからも続けるパターン。
    これは夫の実家で暮らし、義母の世話をし、
    義母の介護費用を含め、すべての費用を自分の収入から
    負担することです。

    (夫はほとんど遺産を残さなかったため)


    二つ目は今までの生活をやめるパターン。夫の実家を出て、
    父親の世話を義弟に任せ、自分の収入や退職金、
    年金は自分のために使うことです。

    陽子さんはどちらを選んだのでしょうか?



    (次回に続く)

    現在私が執筆しているダイヤモンドオンラインの連載
    『実例で知る! 他人事ではない「男の離婚」』ですが
    おかげ様で47回目が公開されました。

    今回は『ヒモ夫・不倫夫と死別したら、義父母の介護は誰が?離縁する妻増加中』です。

    男性はもちろん、夫の作戦を守って知りたいという女性にも
    役立つ内容です。立場を逆にすれば、きっと応用できるはず?!

    ぜひぜひご覧いただければ嬉しいです。

    http://diamond.jp/articles/-/114937
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