場所は複合文化施設、水戸芸術館の現代美術ギャラリーだ。
水戸芸術館
石川直樹さんは高校2年生の時にインド・ネパールへ一人旅に出て以来、世界中を旅してきた。
いままで数多くの写真を発表しているが、今回の展覧会は初期から現在の活動にいたるまでの写真で構成されているそう。なかには未発表作品もあり、見応えたっぷりなのは確かだ。
シリーズ『DENALI』(1998)より
シリーズ『THE VOID』(2005)より
シリーズ『CORONA』(2010)より
アメリカ、北極圏で撮影した『POLAR』や、ニュージーランドの原生林を撮影した『THE VOID』、ポリネシアに住む人々の生き生きとした姿が写る『CORONA』など、石川さんが世界中旅と冒険をして見てきたものを、一度に堪能できる。
シリーズ『ARCHIPELAGO』(2009)より
写真に写る風景は、私たちは簡単には行かれそうもない場所が多い。そこに行くには、想像できないほど険しい道のりがあったはずだ。
シリーズ『K2』(2015)より
K2(エベレストに次ぐ標高世界第二位の山)なんて普通の人は命がけで登るところだ。(いや、本人も大変だったと思うが。)
でも作品を見ると、石川直樹さんがまるで軽々とそこに辿り着いたような、そんな爽やかな印象を受ける写真ばかり。勝手に想像だが、とにかく気持ちよさそうなのだ。それくらい石川直樹さんのフィルターを通すと、風景も人々も同じくらい澄んで見える。ぜひ行ってみてほしい。
会期:2016年12月17日(土)~ 2017年2月26日(日)時間:9時30分~18時(入場時間は17時30分まで)
閉館日:月曜日、年末年始12月26日(月)~2017年1月3日(火)、1月10日(火) ※1月9日(月・祝)は開館
料金:一般800 円、前売・団体(20名以上)600円
中学生以下・65歳以上・障害者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料
※前売り券販売期間:11月17日(木)~12月16日(金)
※一年間有効フリーパス
・「ハイティーンパス」(15歳以上20歳未満 ):1,000円
・「おとなのパス」(20歳以上):2,500円
場所:水戸芸術館現代美術ギャラリー
住所:〒310-0063 茨城県水戸市五軒町1-6-8
アーティストトークは定員に達して締め切られているのだが、石川直樹さんとサウンドデザイナーの森永泰弘さんが出演する、世界各地でそれぞれ撮影、録音した写真と音源を使った初のVJ+DJイベント「惑星の光と声」のチケットはまだ発売中。興味ある方はチェックを!
石川直樹1977年東京生まれ。写真家。東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。人類学、民俗学などの領域に関心を持ち、辺境から都市まであらゆる場所を旅しながら、作品を発表し続けている。『NEW DIMENSION』(赤々舎)、『POLAR』(リトルモア)により、日本写真協会新人賞、講談社出版文化賞。『CORONA』(青土社)により土門拳賞を受賞。著書に、開高健ノンフィクション賞を受賞した『最後の冒険家』(集英社)ほか多数。最近では、ヒマラヤの8000m峰に焦点をあてた写真集シリーズ『Lhotse』『Qomolangma』『Manaslu』『Makalu』『K2』(SLANT)を5冊連続刊行。最新刊に写真集『DENALI』(SLANT)、『潟と里山』(青土社)、『SAKHALIN』(アマナ)、著書『ぼくの道具』(平凡社)がある。 「石川直樹 この星の光の地図を写す」 [水戸芸術館]
写真提供:水戸芸術館