私はバーを経営しているが、フレンチトーストは人気メニューのひとつ。ここだけの話、レストランのように手の込んだ料理は極力避け、簡単にできるメニューを、簡単にみえないように仕上げるよう心がけている。フレンチトーストは、うってつけなのだ。
そして今回は、一般的なシュガー&シナモンの「甘いVer.」と、甘いものが苦手な方にも好評でお酒のアテにもぴったりな、チーズ&ペッパーの「甘くないVer.」の2種類をご紹介。いままで“甘いからNO”といった理由でフレンチトーストを避けていた人も、ぜひチャレンジしてみてほしい。
『フレンチトースト』甘いVer. 甘くないVer.のレシピ
材料
写真上2つ:砂糖・シナモン。砂糖は三温糖や黒糖などの方がリッチに仕上がるが、無ければ上白糖などでも。写真下2つ:粗挽きブラックペッパー・粉チーズ。ブラックペッパーは粗挽きが好ましいが、無ければどんなコショウでも。
・バゲット(4切れ、ひと切れ2cm位)
・牛乳(200ml)
・卵(1コ)
・バター(20g)
・砂糖(大さじ1、トッピング用は別途必要)
・シナモン(小さじ1、トッピング用は別途必要) 甘くないVer.
・バゲット(4切れ、ひと切れ2cm位)
・牛乳(200ml)
・卵(1コ)
・バター(20g)
・粉チーズ(大さじ1、トッピング用は別途必要)
・粗挽きブラックペッパー(小さじ1、トッピング用は別途必要)
ちなみに、分量はそれぞれ卵1コを基準にした量。これくらいが作りやすい。
作り方
STEP1トレーに牛乳と卵を入れ、シュガー&シナモンには砂糖とシナモンを入れる。
チーズ&ペッパーにはブラックペッパーと粉チーズを入れ、それぞれかき混ぜる。特に卵の白身は固まらないよう、切るように混ぜるとバゲットに馴染みやすい。
STEP2それぞれの液体のトレーに、2cm位の厚みにカットしたバゲットを4枚ずつ入れる。
STEP3液体の量が半分ほどに減ったら、バゲットを裏返す。このまま液体が無くなるまで自然に吸い上げるのを待つのだが、スポンジのように手で強引に吸い上げれば、時間短縮も可能だ。
STEP4フライパンをやや強火の火にかけ、充分に温まれば中火にしてバターを入れ溶かす。そこへ染み込んだバゲットを入れて焼く。今回は、2種類それぞれひと切れずつ焼いてみた。
少し焼きが付いたら裏返す。う~ん、いい香りだ。
STEP5両面にいい焦げ目が付けばでき上がり。それぞれ盛り付けとして、甘いVer.にはシュガー&シナモン、甘くないVer.にはチーズ&ペッパーをお好みでかける。表面は少しカリッと、中身はとろけるようなふわふわ感がたまらない。
ワンポイントアドバイス ・時間があるときは、STEP2までを調理する前日に行い、STEP3に出てくるバゲットを途中でひっくり返さなくても、自然に液体を吸い込ませるようにすればよりおいしく仕上がる。・今回はバゲットを使用したが、もちろん食パンでもよい。
ちなみに、甘いVer.にはチャービルを、甘くないVer.にはポルトガルの万能調味料「マッサ」を少しアレンジしたものをトッピングしてみた。
マッサも簡単に作れるので紹介しておこう。
『マッサ』簡単レシピマッサとは、先にも述べた通りポルトガルの調味料で、肉や魚料理はもちろんパスタなど何にかけてもおいしく、ワンランクアップした仕上がりになる万能調味料。本来はジューサーなどでとろとろにするらしいが、私は食感を楽しみたいのであえて細かくみじん切りにしている。
材料は、パプリカ・塩・オリーブオイルの3種類。ちなみに緑色はピーマン。1 パプリカのヘタと種を取り除き、細かく切る
2 塩(できれば粗塩)を多めにまぶし、パプリカの全体に馴染ませ密封の保存容器に入れる
3 1~2日冷蔵庫で寝かせる
4 水分が出てるので、水気をよく切る
5 密封の保存容器に入れ、オリーブオイルをひたひたになるまで入れる
オリーブオイルで浸してるので日持ちもする。塩を砂糖にオリーブオイルをレモン汁(量はお好みで)に変えれば、甘いマッサもできる。フレンチトースト甘いVer.に甘いマッサをトッピングするのもおすすめだ。
材料や量を変えたりして、自分流に幾通りものアレンジができるのも楽しい。余って硬くなってしまったパンもおいしく復活させる、絶品「フレンチトースト」をぜひ試してみてほしい。