イタリア中部のチヴィタ・ディ・バーニョレージョ(Civita di Bagnoregio)は、芸術的遺産として知られる村。13世紀、今にも崩れ落ちそうな丘の上に作られた古代集落。70mの高さに吊り下がる橋が、この村に通じる唯一の道なのだそう。
3月30日より、AirbnbのプラットフォームにCivita村の村長がホストを務めるアーティストハウスを掲載し、アーティストコミュニティや旅行者のための隠れ家のような宿泊先を提供することを発表。伝統的な石造りの家に、最大5人までが暮らすように過ごせる隠れ家を提供する予定だ。Civita村の姿を保つには継続的な投資が必要ということもあり、収益はすべて村に還元し、文化事業や地域再生プロジェクトの支援資金になる。
「今回のプロジェクトによって、世界中の地方コミュニティを支援するAirbnbの取り組みは驚くほど広がることになります。私たちの狙いはアートやデザインを通じて、こうした地方の持つ遺産に光を当てると同時に、町や村が持続的に文化や伝統を維持していくための確実な方法を提供していくことにあります」(Airbnb共同創業者兼CPO、ジョー・ゲビア氏)
1980年の大地震以降朽ち果てていた古代住宅を、アートキュレーターのフェデリカ・サラ氏が再生。DWAデザインスタジオのデザイナー、アルベルト・アルテザーニ氏とフレデリック・デ・ワチター氏に建物内部の改装を依頼し、伝統的な素材と現代的な調度品をうまく組み合わせた「ホーム」を作り上げた。
さまざまな用途に使えるよう、ダイニングエリアからベッドルームまで必要に応じて形を変えることができる。家具は、ユトレヒトデザインで知られるオランダ人建築家ヘリット・リートフェルト氏によるものや、カッシーナ社のマルコ・ザヌーゾ氏の手掛けたチェアも。
Civita村長がホストを務めるアーティストハウスはワンベッドルームで、1泊300ユーロ、最大5名まで宿泊可能。条件を満たしたプロのアーティストコミュニティには、1泊10ユーロの特別料金も設定されている。詳細はAirbnbをチェック。
Casa d’Artista[Airbnb]