国内外でさまざまな絵本が出版されている。絵とストーリーが展開されていく絵本、文字のない絵本、絵のない絵本、切り絵のような絵本、ポップアップ絵本。絵本は想像力という力を得て、いかようにもその表現と世界を拡大できる。

多くの人にとって新しい絵本体験となるであろう、体験型絵本「Big Book」をご存知だろうか。このシリーズは、『おおきなかぶ』でも話題になったので、すでに知っている方もいるかもしれない。

通常の絵本と違うのは、子どもほどの大きさの絵本ということ。ページを広げて、上に乗って、寝転んだり座ったりして、物語の世界の中のスケールを体感する。シート状の絵本に散りばめられたテキストを読み進めるタイプの絵本なのだ。

今回発売された、藤本真央さん著の『Big Bookふしぎのくにのアリス』はシリーズ第3弾で、有名な物語『不思議な国のアリス』を6つのシーンで構成したオリジナルストーリー。自分が主人公になって、物語の中で大きくなったり、小さくなったり、不思議な世界を体験することができるようになっている。

シーン1の「うさぎあな」では、アリスがしろうさぎを追いかけて飛び込んだ大きなうさぎ穴に、飛び込んでみよう。

シーン2「あなのなか」では、暗くて底が見えない深い深い穴へ……。壁一面が本棚や戸棚になっているうさぎ穴の中の世界が広がる。

シーン3「おおひろま」では、穴を抜けて辿り着いた先の、ガランとした大広間。自分の体がぐんぐん大きくなると、そこは人形の家のようなサイズに。

そのあとのシーンは、読んでみてのお楽しみ。本は特殊な紙を使っているため、水などの液体を弾いて破れにくく、その上ぐしゃぐしゃにしてもシワになりにくく、元の形状に戻りやすい。子どもが思う存分遊べるタフな作りになっている。家の中だけでなく、公園で楽しんだり、友達とごっこ遊びするのにもよさそうだ。

登場キャラクターやアイテムの、貼ってはがせるシール付&かわいいBOX入り。

ただ読むだけじゃなく、自分がアリスや登場人物になって体験することができる絵本なら、きっと子どもたちの想像力はどんどん広がっていくことだろう。もちろん大人だって思う存分、アリスになりきればいい。

Big Book ふしぎのくにのアリス [青幻舎]
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