住みたい街No.1にも選ばれた恵比寿。駅前を抜けると古いマンションや団地なども多く、実は暮らしやすい街なのだということに気がつきます。今回の取材先は、駅から数分ほど歩いたレトロマンションの一室。広告代理店でWEBディレクターを務めるH.Tさんの部屋を訪ねました。
名前:H.Tさん職業:WEBディレクター
場所:東京都渋谷区恵比寿
面積:25㎡ 間取り:1R
家賃:110,000円
築年数:築34年
お気に入りの場所
10年以上愛用のソファここに居ることが多いと話してくれたのは、カリモクのソファの上。引っ越す前から使ってたものを持ってきたのだとか。
購入したのは10年以上前とのことですが、まるで新品のよう。
「革が破れてしまったので、最近座面ごと取り替えたんです。ローテーブルやベッドも前の部屋で使っていたものを持ってきました」
キッチン横のカウンター家で仕事をする時は、キッチン兼洗面台から続く長いカウンターの一角で。
Amazonで見つけたハイチェアを置いて、ワークスペースにしています。すっきりと片付いていて、仕事に集中できそうです。
この部屋に決めた理由
Tさんが暮らすのはREISMが展開するリノベ賃貸のひとつ、永く愛され続けるモダンデザインをベースとしたUnionというシリーズ。
パケットフローリングにブラックのアクセントが効いたモダンな空間に、そのままのコンクリート壁が、ほどよい抜け感を作っています。
「まず重視したのはアクセスに便利なことです。よく行く渋谷や新宿に近く、通勤にも便利な場所ということで恵比寿で探しました。
最初はいわゆる普通の物件を見ていたのですが、あまり良い部屋がなくて……。 “リノベ”をキーワードに探すうちにREISMのサイトにたどり着いて、この物件を見つけました」
部屋を見た時の印象はどうでしたか?
「いわゆる普通の1Rや1Kを見ていた後だったので、ぜんぜん違う! と。特にパケットフロアと長いカウンターが気に入りました。
ただ『収納がなくカウンター付き』という作りは、最初どう使ってよいのか想像できず、担当の方に相談したのを覚えています」
「この辺は恵比寿や渋谷、代官山に歩いて行けるのに静か。“外出が多く家ではノーストレスで休みたい”自分のようなライフスタイルにはぴったりの物件だったと思います」
残念なところ
収納がほとんどないエントランスの棚とカウンター下のハンガーポール以外に、収納らしき収納がないこの物件。REISMの方にその理由を尋ねたところ、クローゼットを作ってしまうと部屋の自由度が狭まってしまうため、あえて収納にはこだわらないことでデザインの幅を拡げているのだそうです。
「カウンターの下に無印良品のチェストとバンカーズボックスを置き、冷蔵庫置き場のスペースにハンガーラックを設置するなどして対応しました。ただこれでも、引っ越すと同時にだいぶ処分しましたね。おかげで断捨離できました。(笑)」
お気に入りのアイテム
洗面スペースに設置した鏡Tさんの部屋はバスルームには洗面台がないため、キッチンが洗面台も兼務。reimiの鏡をパイプに吊るして設置しています。
マグネット式のフックを活用して収納スペースを確保。スキンケアグッズなども黒系でまとめているため、丸見えでもまったく気になりません。
見た目重視で選んだドライヤー引っ越してくる前から愛用しているというElectroluxのドライヤー。こちらも見える場所に吊るしてもインテリアを全く邪魔しない、スタイリッシュなデザインです。
「ものを選ぶ基準は、まず見た目ですね。このドライヤーは廃盤になってしまっていて、壊れたらどうしようかとヒヤヒヤしています」
インテリアにもなる香りグッズ実はTさんの部屋、玄関のドアを開けた瞬間からいい香りが……。最近のお気に入りは、イタリアのブランドLABORATORIO OLFATTIVOのルームフレグランスディフューザー。玄関と部屋で香りを使い分けているのだとか。
その他にも、インテリアとしても使える香りグッズが並んでいます。
「これといった香りを決めているわけではなく、季節や気分で違った香りを楽しんでいます。ひとり暮らしをはじめてから部屋の香りが異様に気になるようになって……。部屋で食事をとらないのも、食べ物の臭いが気になるからという理由が大きいです」
場所ごとに違うこだわりの照明「もともと付いていたものですが、気に入っています。普通の1R賃貸では、こうして照明までこだわっているところはなかなかないですよね」
照明も部屋の印象を左右する大事な要素。メインスペースのダウンライトやキッチンの電球など、空間をより素敵にみせる灯りがセレクトされています。
暮らしのアイデア
インテリアに合わせて箱を入れ替える玄関収納はオープン棚。持っている靴をそのまま並べるとごちゃごちゃして見えたため、白と黒以外の見せたくない靴は横井パッケージの黒い靴箱の中へ。
ハンガーラックの上にさりげなく置かれた袋。
「収納用に購入しました。ここにはハンガーなどをガサッと入れています」
たまにしか使わないものは清く省く以前から食事はほぼ外食だというTさん。それでも前の部屋ではお皿なども多少は置いていたというが、ここに引っ越すタイミングですべて処分したのだそう。
料理をしないのでキッチンツールも一切持たない、この清さがミニマムなインテリアを実現する決め手かもしれません。
IHヒーターの上にマットを敷いてコーヒーとカップ類の置き場に。唯一所有する食器は、マグカップとコップのみ。お湯は電気ケトルで沸かすので、IHヒーターは必要ないのだそう。
冷蔵庫はビジネスホテルのようなコンパクトさ。入れるのは水と牛乳くらいなので、これで充分なのだとか。
「料理をする人はキッチンと洗面台の役目をここで兼ねるんだと思いますが、僕にとってはほぼ洗面台。水回りの小ささが気になる人もいるかもしれませんが、僕にはこれくらいがちょうど良いんです」
これからの暮らし
「もう少し物をなくしたいと思っています。例えばバンカーズBOXはあと一列なくして、ポールぴったりに揃えたらすっきり見えるなとか考えています」
物件の良さを活かしてミニマムに暮らすTさん。自身のライフスタイルにもぴったり合っているように感じます。
「実は更新のたびに引っ越しを考えるタイプなんです。立地も部屋の雰囲気も気に入っていますが、更新が近づいたらまた考えるかもしれません… でも、もっと良い所なんてなかなか見つからなそうですね」
Photographed by 戸成嘉則