• このエントリーをはてなブックマークに追加
後編:自称ミニマリストは「レトロとモダン」「理想と現実」の狭間に生きる(渋谷区)|みんなの部屋
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

後編:自称ミニマリストは「レトロとモダン」「理想と現実」の狭間に生きる(渋谷区)|みんなの部屋

2018-10-01 10:32
    フリーのコピーライターである永井一二三さんは、渋谷と原宿での二拠点生活(?)を送っています。

    昭和レトロな3畳一間アパートから自転車で移動して、メインの生活空間である原宿のシェアハウスにたどり着きました。

    イマドキのシェアハウスに取材陣の期待は高まりましたが、それが、まさかこんなことになるなんて……。

    名前:永井一二三さん
    職業:コピーライター
    場所:東京都渋谷区
    面積:約12㎡
    家賃:約10万円
    築年数:築56年

    お気に入りの場所

    眠るのと仕事は個人ルームで

    キッチンやリビングなどの充実した共有スペースをひと通り拝見して、

    肝心の個人ルームに入ると……

    「トンネルの向こうは、不思議の街でした。」という、ジブリ映画の有名なキャッチコピーを思い出した僕。

    玄関ドアを開けると、紙くず、なにかの空箱、名刺、封筒、本、カバン、衣類……そこいらじゅうにモノが散乱していて、足の踏み場もありません。

    なかでも目立つのが、ビニール袋。

    「買いものをすると、どんどん増えちゃうんですよね。何かに使うんじゃないかと思うと、捨てられなくて」

    「自分は趣向としてはミニマリストなんですけど、どうしても片付けられないし、捨てられないんです。

    今回も、取材にあたって3日間掃除したんですけど、いつの間にか『こんなの買ってたな』『これ懐かしいな』って“思い出タイム”が訪れちゃって」

    「3日間片付けたので、床が見えてきました」

    ふと足元に目をやると、永井さんの会社員時代の名刺が。

    「いつか『情熱大陸』に出るときに、あった方がいいかなと思って」とのこと。

    データ化すればモノは減らせるのでは? と聞いてみると、

    「そう思って、こないだiPadを買ったんですよ!」

    と散乱した床を一瞥してひと言、「もう、どこ行ったかわからないですけど」。

    仕事がはかどるデスクまわり

    「仕事で長時間座るし、自分はお尻が硬いので、イスの座り心地にはこだわっています。

    座ったときの目線に合わせて、ノートパソコンを専用の台に設置したりもして。

    そうしないと首が疲れちゃうんですよね」

    同じくデスク上に置かれた、BsizeのLEDデスクライトもお気に入り。

    この部屋に決めた理由

    ここに決めた理由は、渋谷のアパート同様、好条件の立地と、生活をミニマル化するため。

    「入居者用のレンタサイクルがあるので、新宿、恵比寿、六本木などは自転車で行けます。仕事的にも便利なんですよ」

    シェアハウスなら、掃除などの管理は管理会社に任せることができます。

    「なにしろ掃除が苦手」という永井さんの言葉が切実な声だったのだと、ここにきてわかった取材陣。

    残念なところ

    「正直、全部です(笑)」

    カオスをつくりあげた張本人も、さすがに望んで散らかしているわけではないようです。

    お気に入りのアイテム

    使う機会がないことを望む、からこそ

    水さえも部屋の外で飲み、食べものだけは徹底して部屋から排除している努力の賜物で、これまで部屋にゴキブリが出たことはないといいます。

    そんな永井さんが取り出したのが殺虫スプレー。

    「『これを使ったことがない』という現状が、お気に入りの理由です!」

    ビニール袋の意外な使い途

    「ミニマリストたるもの、とにかく身軽でいたいので、重宝しています」

    と取り出したのが、PORTERのメッシュバックパック。

    「これはブラックで、ネイビーも持ってます。明日、ホワイトも買います」との宣言に、ミニマリストだけど色違いでたくさん買うんだ……というツッコミはぐっと堪えました。

    ZOZOTOWNの箱は棚にピッタリなので、集めているそう

    「ちなみに雨の日はどうするかというと、そのときこそビニール袋に入れるわけです」

    意外にも繋がっていた伏線を華麗に回収した永井さん。

    財布こそ、究極のミニマリズム

    「ミニマリストにとって、もっともミニマルな課題って財布だと思うんです。

    先日買ったPORTERとBAMBOO SHOOTSのコラボミニウォレットを、これから愛用予定。

    こういうのってカードを入れたら容量いっぱいのものが多いですが、これはカードも小銭もお札も入るんです」

    暮らしのアイデア

    シェアハウスあるあるへの対処法

    エンダースキーマのシューズは、まだ一度も履いていない

    「部屋に冷蔵庫を置いてないので、共有スペースの冷蔵庫を使っていますが、誰かに食べられてしまうことも。

    それで編み出したテクニックが、例えばペットボトルの飲みものなら、ラベルをはがす。なにかわからないものには手を出したくないですからね。

    食材のパッケージには、わけのわからないカタカナや、『ワケあり』と書いておくのも有効です」

    積ん読への対処法

    部屋についている水栓は、一度も使っていない

    「本は、ついつい買ってしまうもののひとつ。でも、ほとんど“積ん読”状態で……。

    だから最近は、買ってすぐにメルカリに出品します。

    売れると、発送までの期限ができるので、それを〆切として自分を追い込んで、読まざるを得なくするわけです」

    これからの暮らし

    最後に、どうしてミニマリストにこだわるのかを訊いてみました。

    「シェアハウスに住みはじめたことが、大きなきっかけかもしれません。

    風呂やトイレを含め、暮らしのさまざまが、必ずしも自分だけのものじゃなくてもいい。いろんなものをデータ化してしまえば、持ちものを少なくできますし」

    「……まあ、現実は伴ってないですけど、理想としては(笑)」

    渋谷と原宿の二拠点を、それぞれ明確に棲みわける永井さんは、レトロとモダンという両極を行き来しながら、自身のなかの理想と現実のはざまに揺れていました。

    レトロな前編はこちらへ!

    Photographed by Yutaro Yamaguchi

    あわせて読みたい:

    前編:自称ミニマリストは「レトロとモダン」「理想と現実」の狭間に生きる(渋谷)|みんなの部屋 - ROOMIE(ルーミー)


    仕事で設計した家。29歳のいま、自分で買いました(西荻窪)|みんなの部屋 - ROOMIE(ルーミー)
    RSSブログ情報:https://www.roomie.jp/2018/10/448126/
    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。