明るい色の家具やインテリアは、来客にとってストレスになるかも
白い家具で統一されたリビング。
セラピストのウィーナ・カリンズ(Weena Cullins)によると、リビングを「ショールームのような雰囲気」にすると、来客はそれをストレスに感じることもある。
「家主が自宅をショールームのような雰囲気に作り上げ、常に清潔さを保とうとしていると、来客は寛ぎたくても、跡が残るようなシミや汚れを作ってしまわないかと不安になり、それがストレスになってしまう」とカリンズは述べた。
明るさが足りないと、気分も落ち込む
薄暗いリビング。
カリンズによると、照明が不十分な部屋だと作業がしづらく、調光できない明るい照明の部屋だと眠ったり寛いだりしづらくなるという。
「重要なのは、それぞれの部屋の機能を考え、その目的を達成するための照明を購入すること」とカリンズは言う。
「ランプや壁掛け照明、調光器、シーリングライトなどを加えると、ストレスの多い空間を一新することができる」
アーレンは自宅ではニュートラルな色調の照明と太陽光を取り入れ、落ち着きを保っているという。
「色彩心理学ではさまざまな研究結果が見られるが、うつ病の改善には白と緑の光が良いようだ」と彼女は言う。
アーレンはリビングで自然光を活用している。
「天気がよければ、窓やドアを開けて新鮮な空気を取り込むようにしいている」
会話やテレビなど、リビングでよく聞こえる音は、ストレスを引き起こすことがある
テレビの音はストレスの原因になりやすいが、落ち着いた雰囲気の音楽はそうではない。
騒音はよくあるストレス要因であり、テレビの音声や会話など、さまざまな形で存在するとアーレンは言う。
「すべての騒音がストレスになるわけではない。音の質と量に気を配ることが大切だ」
セラピストでLaunchPad Counselingの創始者でもあるマーク・ローウェン(Mark Loewen)は、テレビを見ていないときには消してみて、「特にニュース番組を見ているときに」自分がテレビの音をどう感じるのかを意識することを提案している。
テレビの音にストレスを感じるようであれば、テレビを消して落ち着いた音楽をかけることを、ローウェンは推奨している。
テレビの画面もストレスレベルを高める要因になる
大画面薄型テレビのあるリビング。
アーレンによると、ビジュアル・テクノロジーに晒されると、ストレスを引き起こすことがあるという。特に1つの空間にたくさんのスクリーンがあると、その傾向が強くなる。
リビングが散らかっていると、ストレスがたまり、リラックスできない
見苦しいコード類は、ストレスを引き起こしやすい。
乱雑に散らかった状態がストレスを引き起こすのはよくあることだとアーレンは言う。
カリンズによると「見苦しい空間は、混沌とした不快感を我々の体に伝えて、それがストレスと緊張を生み出す」という。さらに、テレビやスピーカーなどの電子機器があるリビングでは、コード類が床や壁を這うことが多く、「これが視界に入るとイライラするという人もいる」と付け加えた。
ローウェンは、物が散乱している光景は、脳内で処理すべき情報を増やすことになると、以前Insiderに語っていた。
「すっきりとした空間にすると、心も休めることができる」
時代遅れだったり古くなったりした家具があると、ストレスを感じることがある
捨てられた古い椅子。
「時代遅れのインテリアや使い古された家具は、気持ちを落ち込ませることがある」とアーレンは言う。例えば、ダイニングテーブルが古くなっていると、そこではあまり食事をしなくなるだろう。
「リビングのソファが古かったり、汚れていたり、時代遅れだったりすると、その空間にいてもリラックスできなくなるかもしれない」
リビングで仕事をすると、そこでリラックスするのが難しくなる
セラピストたちは、同じ空間で仕事をしたり、リラックスしたりすることを推奨していない。
セラピストのアリエル・サンク(Ariel Sank)は、「2020年は在宅勤務をしていた人が多く、彼らは仕事とプライベートを切り離すことが非常に難しくなっていた」と言う。
「仕事をする場所とリラックスする場所を分けることで、物理的にだけでなく、精神的にもそれらを切り離すことができる」
とはいえ、仕事とリラックスのためのスペースを分けることは、狭い住宅の場合には難しいとサンクは付け加えた。
「椅子やテーブルなどを、仕事用とリラックス用に変えるだけで、大きく変わるだろう」
家のどこであっても、やりかけの作業はストレスの原因に
完成していないリビング。
完成していないリビングは、ストレスを増大させるかもしれない。
「人は、魅力を感じなかったり、癒されなかったり、何らかのストレス反応を引き起こしたりするものに囲まれていると、その空間で過ごす時間が短くなる傾向がある」とアーレンは述べた。
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)
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