しかし、そのために体重計を引っ張り出してきて、毎回服を脱いで、量り終えたらまた仕舞って、を繰り返すうち、健康意識よりも面倒くささが勝ってしまい、体重計から足が遠のいてしまうことも……。
短い時間で終わるはずの体重測定を習慣化させるのって、意外と根気のいることだと思いませんか?
答えは「バスマット」でした
体重測定を習慣化するために、シンプルで邪魔にならない「体重計」があれば――。
そんな思いをカタチにしたのが、issin株式会社の代表である程 涛(てい・とう)氏。天井に取り付けられるプロジェクター「PopIn Aladdin」を開発したことで知られる程氏がこのたび発表したのが「スマートバスマット」です。
画像提供:isshin株式会社
もちろん、ただのバスマットではありません。上面のソフト珪藻土マットを外してみると、その下には厚さわずか14.7mmの体重計が隠れています。
この体重計はスマート化されており、3秒間乗るだけでその人の体重を専用のスマホアプリにWi-Fi経由で通知。製品から体重を表示させる画面をオミットしたことで、見た目はいたってシンプルなものに仕上がっています。
製品の特長が分かったところで気になるのは、そもそもなぜ体重計とバスマットを融合させたのか? ということ。開発者の程氏はこう語ります。
健康を維持するためには、体重測定を“習慣化”させることが重要だと、父の死をきっかけに考えるようになりました。父の体調が崩れる前には体重の急激な減少があったのに、通院を強く勧めることができなかったんです。
体重測定を習慣化させるための最適な手段を探すため、家族にも協力してもらいながら、キッチンやリビングなど家中の空間に体重計を置いて試行錯誤した結果、お風呂上りにのる「バスマット」にたどり着きました。
なるほど、誰もが裸になっているお風呂上りこそ、1日のなかで最もラクに体重を量るベストタイミング。その足元にある「バスマット」こそベストポジションだったというわけなんですね。
拡張されていく予定の測定モード
画像提供:isshin株式会社
この「スマートバスマット」は最大8名の間でデータの共有が可能で、使う人に合わせた複数の体重管理モードを搭載。発表された現時点では
・体重の変化を伝える「ダイエットモード」・BMIの変化を伝える「健康維持モード」
・子どもの年齢に対しての平均体重かどうかを伝える「チャイルドモード」
・あえて情報を通知しない「プライベートモード」
・遠くで暮らす人の体重を確認できる「リモートモード」
が用意されています。
また、ペットの体重変化を伝える「ペットモード」や、妊娠中の人の体重変化を伝える「マタニティモード」といった機能も、今後のソフトウェアアップデートで追加していくことを検討しているようです。
測定データを活用したパーソナルトレーナーとの連携や、医師によるオンライン相談といった構想もあるとのことなので、拡張性にも期待が持てますよ。
現在資金調達中です
画像提供:isshin株式会社
上面のソフト珪藻土マットは、洗濯機で丸洗いができるそうなので、衛生面もバッチリ。USB充電式のバッテリーを内蔵しているので電池交換の手間もありません。
画像提供:isshin株式会社
交換可能なマットは、グレー、ダークグレー、グリーンの3色から選択できます。
体重測定の習慣化を見事なアイデアで実現させてくれそうな「スマートバスマット」は、現在クラウドファンディングサイトMakuakeにてプロジェクトが進行中。いま申し込めば今年の10月ごろには手元に製品が届くスケジュールのようです。
お風呂上りにのるだけで、自分や家族の健康を見守ってくれる新しいカタチのバスマット。あのベイマックスのように、「あなたの健康を守る」頼もしい存在になってくれそうですよ。
「スマートバスマット」プロジェクトページ[makuake]
Photographed by Kaoru Mochida
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