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石のスープ
定期号[2013年5月31日号/通巻No.79]
今号の執筆担当:渡部真
定期号[2013年5月31日号/通巻No.79]
今号の執筆担当:渡部真
■祭りの後の浅草で取材を受ける
5月17〜19日、浅草は「三社祭」で賑わった。東日本大震災のあった2011年は一部の神事などをのぞき御輿担ぎなどの派手な行事が中止されたが、昨年からは元通り開催され、今年は3日間で過去最多の187万人が浅草に集まり、江戸時代から続く伝統行事を楽しんだ(三社祭自体は鎌倉時代から続いているが、現在のような祭りの形態は江戸時代からと言われている)。
三社祭の見せ場は、何といっても御輿担ぎだ。「氏子四十四ヶ町」と言われる浅草周辺を御輿が繰り出す。浅草寺の横にある「浅草神社」から出される3つの御輿が、それぞれ町中を練り歩いて戻ってくる「宮入り」がクライマックスとなる。鉢巻き、半纏、脚絆、足袋という御輿装束に身を包んだ男女が入り乱れ、3つの御輿が一堂に会す。この時の浅草神社は一般の人達が近づくのは危険なほど興奮と混乱の坩堝となる。
実は筆者も、浅草の隣町である下谷神社などで御輿を担いだりしてたのだが、子供の時分から祭りになると地が騒いでくる。まぁ、若い人が夏フェスで狂ったように踊りながら音楽を楽しむようなものだ。
とはいえ、実は、この十数年、取材以外では三社祭に近づかないようにしている。
何よりも、あの人ごみが堪えられない。浅草全域と言っても1キロ四方程度。その中に、3日間で札幌全市民が来るようなもんだ。しかも、ほとんどは浅草寺周辺の中心部に人が集まる。まぁお陰で浅草の経済は多いに潤うわけで、浅草や台東区で仕事をしている僕としては有り難いたいこと。ただ、さすがにその日ばかりは、取材の仕事が入らない限りできるだけ近寄らないようにしている。
そんな三社祭が終わった2日後、祭りの片付けがまだ終わらない浅草寺境内に行った。(株)SORANOTEのそらのさん(@ksorano)から、取材を受けるためだ。
【YouTube】ジャーナリスト×ガジェット vol.3 渡部真さんの場合
http://youtu.be/G22qjSVvgYs
「こだわりのガジェットを紹介してください」と言われたが、あまり物に執着がないため、「古くから使い続けている編集アイテムならあるけど、アナログなんでガジェットと言えるかどうか……」といいながら、そらのさんから「面白そうなんで、それで!」と言われて取材を受けた。
さて、そらのさんに浅草や三社祭の事を案内しながら、ふと「そういえば、『石のスープ』で浅草を紹介する記事を書いてないなぁ……」と思うに至り、今回は、浅草のについてさわり程度に……
浅草寺境内と仲見世通り
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