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【シネマレビュー】Vol.1「清須会議/リアルなフィギュアで遊ぶ“戦国評定ごっこ”」
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【シネマレビュー】Vol.1「清須会議/リアルなフィギュアで遊ぶ“戦国評定ごっこ”」

2013-11-18 18:00

    石のスープ
    定期号[2013年11月18日号/通巻No.96]

    今号の執筆担当:渡部真



     「石のスープ」編集部の渡部です。
     2年半前から久しく映画のレビューなどを書いていなかったのですが、今年に入ってから、ぼちぼちと再び書き始めました。以前と違って仕事に繋がるかわかりませんが、まぁリハビリのつもりで書いています。
     11月9日、三谷幸喜監督・脚本『清須会議』が公開されました。長野に出張していた時に初日を迎えたのですが、たまたま時間が空いたので、場末の映画館で鑑賞しました。

     ブログなどでは何度か書いていますし、個人的な付き合いのある人達なら知っている事ですが、僕は、20年以上前からの三谷幸喜ファンです。当時はまだ、東京サンシャインボーイズという劇団を主宰していた頃ですが、その末期からいまに至るまで、舞台、映画、ドラマとほとんどの作品をチェックしています。
     そんな僕が観た『清須会議』の、ちょっと辛口のレビューです。


    ■作品紹介

     1582年(天正10年)、明智光秀の謀反によって、織田信長が死んだ。いわゆる「本能寺の変」だ。長く続いた戦国時代がようやく終わりの兆しを見せ、天下統一が目の前のところで信長は死んだ。織田家に残された最大の問題は、信長の跡を誰が継ぐのか。
     「本能寺の変」によって信長とともに、嫡男の信忠も死んだ。織田家の跡を継ぐのは、次男・信雄(妻夫木聡)か、三男の信孝(坂東巳之助)の2人が候補者として上がる。戦国末期のこの頃、すでに織田家は家臣=有力武将達の連合体となっており、後継者同士で争い合うだけで済むような小大名ではなかった。後継は、織田家を支える家臣達の評定で話し合われることになる。かつて信長が居城としていた清洲城に4人の家臣が集まり、「清須会議」が開かれる。
     明智光秀の討伐に大きく貢献した羽柴秀吉(大泉洋)、筆頭家老で最も有力家臣である柴田勝家(役所広司)、勝家とともに織田家を必死に守ろうとする丹羽長秀(小日向文世)、急遽会議に参加することになった池田恒興(佐藤浩市)、この4人の評定によって、織田家の今後と、次の天下が決まる。秀吉を支える寧(中谷美紀)、秀吉を憎むお市(鈴木京香)、そのほか秀吉や勝家の周囲に取り巻く数多の登場人物達は、この評定にどう関わっていくのか……。果たして、誰が織田家を継ぎ、誰が天下を治めるのか……。
     

     
     戦国時代小説や、時代劇映画、大河ドラマなどでさんざん描かれて来た清洲会議を題材に、三谷幸喜が書き下ろした小説を映画化した同作。2年ぶり6本目の監督作品である。

    作品名:清須会議
    公開日:2013年11月9日
    上映時間:139分
    公式サイト:http://www.kiyosukaigi.com/

    原作・脚本・監督:三谷幸喜
    撮影:山本英夫
    美術:種田陽平
    音楽:荻野清子
    編集:上野聡一
    衣裳:黒澤和子

    出演:役所広司/大泉洋/
       小日向文世/佐藤浩市/
       妻夫木聡/鈴木京香/
       中谷美紀/剛力彩芽/
       阿南健治/ほか
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     ©2013フジテレビ東宝


    ■映画監督としての三谷監督への評価

     筆者が脚本家として高い評価をしている三谷幸喜ではあるが、映画監督としては、残念ながら未だに素晴らしい映像作家だとは評価できずにいる。
     
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