石のスープ
今号の執筆担当:渡部真
こんにちは。「石のスープ」編集部の渡部です。
新しい年が開けすでに正月も下旬となろうとしていますが、ご挨拶が遅れて申し訳ありませんでした。
実は、昨年末に緊急に手術し入院をしていました。すでに退院はしているのですが、未だに自宅療養をしている次第です。
少し前から、右眼の調子が悪く、何となく物が見えづらい日々を送っていたのですが、年末にいよいよ調子がおかしくなり、年内に診断だけしてもらおうと病院に行ったところ、その場で「網膜剥離(右眼球)」の診断を受けました。
「年内に手術するとしたら本日が最後」「剥離した範囲が広く、このまま年明けまで放置している場合、視力が回復しない可能性があり、最悪は失明する可能性もある」という突然の診断で「網膜剥離なう」とTwitterやFacebookでつぶやく暇もなく、手術をしてそのまま入院しました。
信頼できる病院でしたし、事前にインターネットなどで調べた際にも「もしかしたら、これは網膜剥離かもしれない」と考えていたのですが、やはり病名を告げられた時は、ちょっとショックでした。
それよりも、診察前は、この「石のスープ」の発行を初め、年末年始にたっぷりと仕事を抱えていたため、何とか仕事の目処が立つまで手術や入院は勘弁して欲しいと思っていたのですが、部分麻酔による目の手術といっても、手術前にレントゲンだ心電図だ血液検査だと事前の検査が次から次へとあり、家族に連絡するのがやっとという有様で、仕事どころじゃありませんでした(苦笑)。
お陰様で手術は無事に終わり、現在は自宅で安静にしています。
起き上がったりパソコンをするのは大丈夫なので、ようやく1週間ほど前から、仕事の打ち合わせなどに出かけることは出来るようになってきました。
ただし、医師から、眼球に振動を与えないようにキツく言われており、あまり長い距離を歩いたり運動をしたりするのは厳禁で、しばらくは外を出歩く取材は出来そうにありません。
また、1時間くらい連続で文字を読んでいたりパソコンで作業をしたり、近くのものを見ていると使ってないはずの右眼も動いてしまうため、激しい痛みが起こり、事実上、原稿を打つこともままならない状況です。
いやはや、事前に手術を担当した先生から「この手術は、術後に痛みがある」と言われていたのですが、それにしても強烈な痛みです。毎日涙出るほどで、痛み止めの薬を飲んで抑えています。
テレビや映画のように離れた画面を見ることはできるのですが、スマフォですら、少しずつ休み休み見ている有様で、もっぱら1日中ラジオやテレビだけで時間を潰す毎日です。
しかし、「仕事をしない=収入がない」のがフリーランスの辛いところ。幹部のハレと痛みが引けば仕事は再開できるので、少しでも早く痛みだけでもひかせて、仕事に復帰したいと考えています。
なお、痛みはありますが、医師の話では患部の術後経過は順調のようです。
治療はまだ数か月かかり、右目の視力がある程度回復・安定するのはまだまだ先になるのですが、とりあえず片目だけでも仕事は何とかできるので、そういう意味では自宅で仕事ができるフリーランスの有り難みでもあります。
「石のスープ」の読者の皆様には、新年のご挨拶も遅れ、渋井さんや村上さんの記事配信も遅れてご迷惑をおかけして申し訳ありません。
あと数週間すれば通常どおり業務ができる予定ですので、どうか今しばらくお許しください。
網膜剥離の詳しいレポートについても、ある程度、回復したところで改めてご報告させてもらいます。
ということで、2014年も波乱万丈な1年になりそうです。
3月初旬に予定していた「風化する光と影」も、若干、発行が遅れてしまいます。
それでも、今年も、できるだけ皆さんに有意義な情報をお送りするよう奮闘する次第ですので、どうかよろしくお願いいたします。
渡部真 わたべ・まこと
1967 年、東京都生まれ。広告制作会社を経て、フリーランス編集者・ライターとなる。下町文化、映画、教育問題など、幅広い分野で取材を続け、編集中心に、執 筆、撮影、デザインとプリプレス全般において様々な活動を展開。東日本大震災以降、東北各地で取材活動を続けている。震災関連では、「3.11絆のメッセージ」(東京書店)、「風化する光と影」(マイウェイ出版)、「さよなら原発〜路上からの革命」(週刊金曜日・増刊号)を編集・執筆。
[Twitter] @craft_box
[ブログ] CRAFT BOX ブログ「節穴の目」