チャンネル 動画 記事 (6) 投稿が新しい順 コメント数の多い順 投稿が古い順 コメント数の少ない順 キーワード タグ 芥川賞・直木賞の候補作を無料で試し読み! コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 新進作家の最も優秀な純文学短編作品に贈られる、「芥川龍之介賞」。 そして、最も優秀な大衆文芸作品に贈られる、「直木三十五賞」。日本で最も有名な文学賞である両賞の、ニコニコでの発表&受賞者記者会見生放送も17回を数えます。 なんと今回も、候補作の出版元の協力によって、芥川賞・直木賞候補作品試し読み部分... 芥川賞・直木賞の候補作を無料で試し読み! コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 新進作家の最も優秀な純文学短編作品に贈られる、「芥川龍之介賞」。 そして、最も優秀な大衆文芸作品に贈られる、「直木三十五賞」。日本で最も有名な文学賞である両賞の、ニコニコでの発表&受賞者記者会見生放送も17回を数えます。 なんと今回も、候補作の出版元の協力によって、芥川賞・直木賞候補作品試し読み部分... 【第160回 直木賞 候補作】森見登美彦「熱帯」 コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 第一章 沈黙読書会 汝にかかわりなきことを語るなかれ しからずんば汝は好まざることを聞くならん ○ この夏、私は奈良の自宅でそこそこ懊悩していた。 次にどんな小説を書くべきか分からなかったのである。 奈良における私の平均的な一日はじつに淡々としている。朝七時半に起きて、ベランダから奈良盆... 【第160回 直木賞 候補作】森見登美彦「熱帯」 コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 第一章 沈黙読書会 汝にかかわりなきことを語るなかれ しからずんば汝は好まざることを聞くならん ○ この夏、私は奈良の自宅でそこそこ懊悩していた。 次にどんな小説を書くべきか分からなかったのである。 奈良における私の平均的な一日はじつに淡々としている。朝七時半に起きて、ベランダから奈良盆... 【第160回 直木賞 候補作】深緑野分「ベルリンは晴れているか」 コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 一九四五年七月、ドイツ ベルリンⅠ 呼び鈴がけたたましく鳴らされ、私はコカ・コーラの瓶とコンビーフ・ハッシュの大皿を右A卓に、潰したじゃがいもの大皿を左D卓に置いて、音のした方へ向かった。つま先でターンすると、U.S.ARMYのロゴ入りエプロンの裾がひるがえる。 アメリカ軍の慰安用兵員食堂〝フィフティ・ス... 【第160回 直木賞 候補作】深緑野分「ベルリンは晴れているか」 コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 一九四五年七月、ドイツ ベルリンⅠ 呼び鈴がけたたましく鳴らされ、私はコカ・コーラの瓶とコンビーフ・ハッシュの大皿を右A卓に、潰したじゃがいもの大皿を左D卓に置いて、音のした方へ向かった。つま先でターンすると、U.S.ARMYのロゴ入りエプロンの裾がひるがえる。 アメリカ軍の慰安用兵員食堂〝フィフティ・ス... 【第160回 直木賞 候補作】真藤順丈「宝島」 コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 われらがオンちゃんは、あのアメリカに連戦連勝しつづけた英雄だった。 地元のコザでも、島の全土を見渡しても、ふたりといない豪傑だった。 焼けつくような暑さのなかで、オンちゃんはいつだって皆の先頭を走っていた。 あの夜もそうだったよな。 地元のさとうきび畑を突っきって、夜の天幕がひろがるヤラジ浜ま... 【第160回 直木賞 候補作】真藤順丈「宝島」 コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 われらがオンちゃんは、あのアメリカに連戦連勝しつづけた英雄だった。 地元のコザでも、島の全土を見渡しても、ふたりといない豪傑だった。 焼けつくような暑さのなかで、オンちゃんはいつだって皆の先頭を走っていた。 あの夜もそうだったよな。 地元のさとうきび畑を突っきって、夜の天幕がひろがるヤラジ浜ま... 【第160回 直木賞 候補作】垣根涼介「信長の原理」 コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 私たちがいま住む世界についての理解はもともと不完全であり、完全な社会などは達成不可能なのだ。ならば、私たちは次善のもので良しとせねばならない。それは不完全な社会であるが、それでも限りなく改善していくことはできる社会である ――ジョージ・ソロス 第一章 骨肉 1 少年は蟻を見ていた。 暑い夏... 【第160回 直木賞 候補作】垣根涼介「信長の原理」 コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 私たちがいま住む世界についての理解はもともと不完全であり、完全な社会などは達成不可能なのだ。ならば、私たちは次善のもので良しとせねばならない。それは不完全な社会であるが、それでも限りなく改善していくことはできる社会である ――ジョージ・ソロス 第一章 骨肉 1 少年は蟻を見ていた。 暑い夏... 【第160回 直木賞 候補作】今村翔吾「童の神」 コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 序章 陽が欠けていく。蒼天に突如現れた何ものかに喰われている。凄まじい速さで影が地を進み、砂埃の立つ往来も、壮麗な寝殿造りも、分け隔てなく呑み込んでいく。「天帝がお怒りじゃ」 牛車の物見が開き、公家が戦慄声を上げた。従者も天を指差し顎を小刻みに震わせる。「京を離れるぞ」 大きな荷を馬に背負わせた... 【第160回 直木賞 候補作】今村翔吾「童の神」 コメ0 芥川賞・直木賞発表を楽しもう 70ヶ月前 序章 陽が欠けていく。蒼天に突如現れた何ものかに喰われている。凄まじい速さで影が地を進み、砂埃の立つ往来も、壮麗な寝殿造りも、分け隔てなく呑み込んでいく。「天帝がお怒りじゃ」 牛車の物見が開き、公家が戦慄声を上げた。従者も天を指差し顎を小刻みに震わせる。「京を離れるぞ」 大きな荷を馬に背負わせた...