タイ料理を初めて食べたときにこんもりと盛られたパクチーに出会いました。鮮やかな緑色が綺麗で躊躇なく口にいれた途端、私の動きはとまりました。しばし小学校の古いトイレにいるような白昼夢を見たのです。置いてあった強烈な芳香剤と青臭い独特の洗剤の匂いがよみがえってきました。
 
「これは食べちゃダメだ。なんだこれは。食べちゃダメだ。なんだこれは。」の無限ループです。
 
しかし不思議なもので何度も挑戦して口にしていると脳味噌は“これは食べ物である”と認識してくるのです。
 
さらには、小学校のトイレには戻りたくないという防衛本能も働くのか、“なんだかクセはあるけど癖になる美味さである”に変化していきました。今ではすっかりパクチーに誘惑されまくりです。
 
たまに安く売っているときにたっぷり買って、パクチー油を作っては様々な料理に使っています。
 
数年前までパクチー料理店は数えるほどしかありませ