東京電力・福島第一原発から約14キロ地点の福島県浪江町の「エム牧場浪江農場」で、牧場主の吉沢正己さんは2011年3月12日に原発が爆発する音と噴煙を目撃した。
渋井哲也の「生きづらさオンライン」
【東日本大震災】「原発の再稼働をめぐる勝負の年」・・・東京電力・福島第一原発事故を見た畜産農家の思い
(取材・文/渋井哲也 twitterID:@shibutetu)
東京電力・福島第一原発から約14キロ地点の福島県浪江町の「エム牧場浪江農場」で、牧場主の吉沢正己さんは2011年3月12日に原発が爆発する音と噴煙を目撃した。
東京電力・福島第一原発から約14キロ地点の福島県浪江町の「エム牧場浪江農場」で、牧場主の吉沢正己さんは2011年3月12日に原発が爆発する音と噴煙を目撃した。
4月22日、同原発から20キロ圏内は警戒区域に設定された。原則、立ち入り禁止となったのだ。私は警戒区域に設定される前の3月26日、初めて「エム牧場」に入った。そのとき牧場には誰もいなかったが、31日に再び牧場に向かい、吉沢さんと対面した。当初から原発事故から逃げることなく、牛を生かすことを目的に牧場に残って餌やりを続けて来た。
家畜は人間の食料になることが前提で飼育されているが、被ばくしてしまってはその意味をなさない。そのため、農水省は、飼い主の同意を取り付けた上で、被ばくした家畜を殺処分する方針を打ち出した。
一方、2012年6月、殺処分に反対する畜産農家らが
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