“日本最大の機関投資家”と呼ばれる農林中央金庫は五月二十二日、来年三月期の連結業績予想の最終利益が五千億円超の赤字に転落する見込みと発表した。巨額赤字はリーマン・ショックの影響を受けた〇九年三月期以来、十六年ぶりだ。
「農中は、農協(JA)などが預ける潤沢な円資金で日本国債を買って、それを担保にドルを調達し、米国債などに投資するビジネスモデルです。ところが、米国の相次ぐ利上げで債券価格が急落し、ドル高による調達コスト増も襲いかかりました。債券の含み損は、二兆千九百二十三億円(今年三月末)まで拡大しています」(農中関係者) 
週刊文春デジタル