前回の『快盗ルビイ』以降、一九八〇年代の終わりから九〇年代の前半にかけての真田広之は、『病院へ行こう』『どっちにするの。』『継承盃』と、コメディ映画に次々と出演、それまでのヒーロー役のイメージを一変させていった。
 今回取り上げる『僕らはみんな生きている』もまた、この時期に真田が主演した、傑作コメディ映画だ。 
週刊文春デジタル