十月二十四日、慶應義塾大学日吉キャンパスに設置された記者会見場には、三十五社約六十人の報道陣が詰めかけ、その瞬間を待っていた。開始から約三時間半。無情にも、最後までその名が読み上げられることはなく、今年のプロ野球ドラフト会議は終了した。 
週刊文春デジタル