はじめに 荻上チキ
■東京地方はすごい雪でしたが、皆さんのところは大丈夫だったでしょうか? 年明けからシノドスはフル稼働で活動しています。近い内に、いくつか新しいプロジェクトも報告できると思います。2013年もスタートダッシュをきめていきますので、今年もよろしくお願いします。
■新年号のシノドス、巻頭を飾るのは唐突に始まり、なしくずしに終わった感のある先の総選挙を吉田徹さんが冷静に分析します。原理的な考察を通して、今年7月の参院選に向けて私たちが何を考え、どうしていったらよいかの指針が得られるはずです。
■続いては民主党政権崩壊後の政治過程を大屋雄裕さんが大胆かつ繊細に考察しています。民主政における政治家が、参加(支持)を原資に政策(統治)に投資する起業家だという見方は示唆に富みます。
■次は若田部昌澄さんの日本の経済―2013年の論点、誤解されやすい経済政策の勘所を分かりやすく丁寧に解説。インタゲが導入されたからといって、まったく楽観の許されない状況を的確に理解できます。
■シノドス鼎談では久しぶりに芹沢、飯田、荻上の三人でこれからのシノドスについて語っています。インターンの皆さんにも参加していただいて新体制で臨むシノドスの今が分かっていただけると思います。
■そして、初登場、竹峰誠一郎さんの「米核実験場とされたマーシャル諸島は今」は地球規模に広がる核被害を念頭に置きながら、マーシャル諸島で核被害を訴える地域社会の人びとについての論考です。「わかったつもりにならない」という著者の真摯な姿勢には学ぶものが多いはずです。
■今号の synodos journal reprinted は、矢野浩一さんの「二つの悪」の悪い方と戦う です。なかなか理解してもらいにくい経済政策ですが、矢野さんの解説を読めば絶対に分かっていただけると思います。
■次号は vol.117、2月1日配信予定です。お楽しみに!
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★今号のトピックス
1. 先の総選挙をめぐる、幾つかの誤解
――「アンチ・クライマックス」の政治
………………………吉田徹
2.成熟・反復・転換:政権崩壊後の三つのシナリオ
………………………大屋雄裕
3.日本の経済―2013年の論点
………………………若田部昌澄
4.鼎談/芹沢一也×飯田泰之×荻上チキ
メディアとしてのシノドスのあり方とは
5.米核実験場とされたマーシャル諸島は今
………………………竹峰誠一郎
6. synodos journal reprinted
「二つの悪」の悪い方と戦う
―― リフレーション政策と政策ゲームの変更
………………………矢野浩一
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