セクハラ、パワハラの次は「オンハラ」?
インターネットを利用している成人のうち、ネット上で第三者が嫌がらせをしているのを観たことがある人は73%、実際にそうした嫌がらせを受けたことがある人は40%に上るそうです。
これは米の調査機関Pew Research Centerが発表した調査結果。米の18歳以上の成人約3000人を対象に、「オンラインハラスメント」について調査を行いました。
では、その「嫌がらせ」とは、どんな内容のものなのでしょうか?
気になる「オンラインハラスメント」の中身
「オンラインハラスメントを受けたことがある」と回答した人々に、どんな嫌がらせを受けたのか聞いたところ、一番多かったのは「侮辱的な名前で呼ばれた」の27%、「わざと困らせるようなことをされた(いじめ、辱め)」が22%となり、脅威を感じた、ストーキングされた、性的嫌がらせを受けた、と続きます。
年齢・男女別に集計した結果では、18歳~24歳までの若年層のうち70%がなんらかのオンラインハラスメントを体験していました。特に若い女性は4人に1人がストーカー被害やセクハラを体験しているとのこと。かなり深刻な事態ですね...。
オンラインハラスメントを受けた場所については、「SNSやアプリ上」が66%、「ウェブサイトのコメント欄」が22%と回答。他にもオンラインゲーム、個人メール、掲示板、出会い系サイトが回答に上がっています。ハラスメントの相手については「知らない人」「正体がわからない」が半数以上を占めており、SNSなどの交流の場で嫌がらせが起きているのがわかります。
「オンラインハラスメント」にどう対応したか?
では、オンラインハラスメントを受けた人は、どのように対処しているのでしょうか?これについては約60%が「無視した」と回答しています。大半の人は無視しているんですね。
残りの40%の人は行動を起こしています。そのうち半数近くが「オンラインで対峙した」「相手のフォローを外した、またはブロックした」と回答。サービスから退会したり、イベントへの出席をやめるなど、自ら身を引く行動を選んだ人も少なくありません。また、ストーキングなど重度の嫌がらせを受けている場合は、これら複数の行動を取る可能性が高くなるそうです。
これは米国のネットユーザの調査結果なので、日本だとまた違った結果になるかもしれません。顔見知りから受けるセクハラ・パワハラなどと違い、相手の顔が見えない「オンラインハラスメント」。大半が「無視」で解決していますが、深刻な内容であれば警察などに相談したほうが良さそうです。
Online Harassment[Pew Research Center]
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