大学生の大半はソーシャルメディアを使っている。就活を控え、アカウントの公開範囲や投稿内容には気をつけているだろうか。
事前に検索・SNSチェック
近年、学生アルバイトや社員によるSNSへの不適切な投稿により炎上し、企業側が謝罪させられたり、店舗を閉鎖させられる事件が相次いでいる。いくら企業が営業努力をしても、一度の炎上で差し引きマイナスになってしまうこともある。そこで企業は自衛のため、自社にそのようなリスクをもたらす可能性がある人物か事前に選別を始めている。
米国の調査では、51%の採用担当者がSNS上のコンテンツを見て不採用を決めたと答えている。また、SNSで採用を決めたとの回答も一定の割合を占めており、この傾向は日本でも同様だ。
私が取材した企業の人事採用担当者の大半が、「採用候補者は、採用前に必ず検索サービスで検索し、SNSアカウントをチェックする」と言っている。ある担当者いわく、「SNSだけで採用・不採用を決めることはないが、同程度の評価の人物が2人いた場合は参考にする」と明言していた。
公開範囲、書き込みに注意
SNSは、フォロワー・友達にならなければ投稿が見られないと思うのは間違いだ。LINE以外の大抵のSNSは全体公開で投稿すれば検索サービスの対象となり、そのサービスのユーザー以外からも見られる仕組みとなっている。面接時には本命と言っていたのに、Twitterでは他の会社が本命と投稿していたのを採用担当者に見られてしまったという例もある。
また、匿名なら大丈夫というわけではない。「みんなの就職活動日記」などのサービスで企業の悪口を書き込んでいたら、匿名だったにも係わらず面接時に話した内容や書き込みの日時などから個人が特定されてしまい、不採用になったケースもある。
匿名や公開範囲を友達限定にしていても、問題ある投稿はしないことが大切だ。