○上司の仕事は「教える」ではなく「引き出す」こと
http://d.hatena.ne.jp/hase0831/20120902
オーバーコーチングの問題って確かにあって、教えすぎると部下が自分の劣化コピーにしかならず、自分以下の人員しか育たず、実力が自分以下であるから、延々と自分のサポート役にならない。
自分の助けになるスタッフを育てるには、自分以上の何かを持った人を育てるしかなく、劣化コピーを育ててもあんまり意味がない。
で、自分がどうしているかというと、基本的には引き出すんだけど、その具体的な方法としては、なるべく考える習慣をつけさす。ある指示を出す場合には、それを何故やらなくてはならないかを考えさせる。ある行動における目的と意図の関係を明確にする。
例えば飲食店では一般的な作業として、冷蔵庫や冷凍庫の温度チェックという作業がある。ごくごく単純に温度を計測して、記録する。それだけの作業なので、非常に単純。温度計の場所さえ教えれば誰でもできる。誰でもできるから、比較的どこの店舗でも新人の仕事になりやすい。
こういう仕事をただやらせてはダメというのが俺の考え。何故、こういう単純な作業をやらねばならないかを理解させないと、単なる作業に終わる。
結論から言うと、この手の仕事は異常の検知にある。毎日同じ時間帯に温度を計測することにより、冷蔵庫や冷凍庫の異常を検知する。冷蔵庫なら概ね5度以下、冷凍庫ならマイナス20度以下。このあたりの温度であれば衛生的に問題ないとされる。保存する食品が劣化せず、食中毒菌が繁殖しにくい。
逆に言えば、この基準におさまらないようであれば、衛生的にまずいことになっているということ。放っておけない事態になっているということで、解決しないといけない。
よくあるパターンとしては、庫内の通風口がふさがっている。冷蔵庫にものを詰めすぎるとよく起きる。冷風が出ないので、庫内も冷えない。
あるいは単純な故障であるかもしれない。その場合はメーカーのサポートに早急に連絡し、修理してもらわなければならないし、チェーン店であれば近隣の店舗に救援を依頼し、物品の移動などをしてもらわないといけない。
冷蔵庫・冷凍庫の温度チェックは本来ここまでの広がりがある話で、決められた用紙に、ただ温度を記録していけばいいという話じゃあない。そういうレベルだと、異常な温度であったとしても何の対策もせず、庫内のものが腐ったり、劣化したりする。
「どんな仕事にも、それをしなければならない理由があるんだよ」
「ただこなすだけではなくて、理由を考えなさい」
「理由がわかったら、そこから発展させて何が必要かを考えなさい」
物事をただやらせてはいけない。何故やらされるかを意識させ、考えさせることこそ新人教育に必要ではないか。
コメント
コメントを書くなお、上司も正解を知らない模様。
誰にでもできるから後回しにしていい、後回しにしているといざというときに困る。基本的なコトほどちゃんとやらなくてはいけない。
「いいからやれ」じゃダメ。教える側の資質が問われるくらいダメ。なぜ必要な作業なのかを考えさせ納得できれば言われなくても進んでやるようになるのだから
>>1
のコメでかるく笑っちまったじゃないかw
結局右から左に抜けるから慣れるまでひたすら注意するのが正解
考えることって身に付く保証が無いからなぁ。
最初は劣化コピーでもいいから慣れてもらって
後にどんなふうに考えるのか、そのプロセスを教える感じかな。
失敗する前に聞いてくれるようになったらしめたものよ。
新人には「何故この作業が必要か」を考えさせよう(最低賃金で)
できるだけお安く働かせようとしてる奴が言っても何の説得力もねーな