ニコ生のコメントコーナーからスピンアウト企画として生まれたのが、小冊子「560 Messages」だ。
 
 2020年5月頃から自然発生的にスタートしたコメントコーナーには、Xにまつわる色々なテーマに対して、多くのコメントが寄せられた。
 
 番組でコメントコーナーをやっている時、何が楽しいかと言えば、予想のできない答えと出会うことだ。
 
 そして、予想もしていなかった角度から飛び込んでくるコメントを読み上げながら、驚きの気持ちと共に、やはりコメントの内容に驚く自分が、ファンではないことを再認識する。
 
 そうやってどんどん集っていくコメントは、僕から見ると「ファンでなければ感じないこと」の集積となり、結果として「とても心温まる思い」をすることになる。
 
 なぜなら、僕が驚くような予想できない答えを生み出しているのは、ファンがそれぞれに持っている、Xの存在とメンバーや作品に対する「普通ではない」気持ちだからだ。
 
 「普通ではない」から、僕が驚くのだ。
 
 
 
 僕の心の中にある、30年以上前の記憶を覗いてみよう。
 
 まだインディーズだった頃。

 ライブが終わった後、片付けや身支度を整えながら、メンバーがその日のライブについて感想を口にしている。