amandaさん のコメント
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1990年の春、僕はRose & Blood Tourや名古屋で行われたライブイベント「5時SAT ROCK WAVE '90」、川崎CLUB CITTA'で行われた「LIVE TOMATO」の公開ライブ収録などに同行していた。 思えば、この頃の映像で「紅」の合唱になるセクションなどに流れているストリングスの音は、僕自身が演奏しているのだった。 プロデュースという、答えのはっきりしない不思議な行為を続ける上で、僕がメンバーとバンドそのもの、そしてファンとの絆への愛情を一番中心に置き大切にしていたのは、これまで何度も文章にした通りだ。 その方針だと、僕の瞳と心は何よりもまずメンバーの表情や心の動きに注がれることになる。 この頃だと、やはり何よりも倒れて公演を延期せざるを得なかったYOSHIKIの体調が心配で、ツアー中も常に様子を見ていたし、この頃のメンバーはライブなどで音のクオリティを上げることに意識が高まっていて、試行錯誤を繰り返していたため、テクニシャンの起用や機材の購入などと併せて、常に音について真剣な会話をしていた。 演奏についても出音についても、決して完璧な出来というのはないもので、ライブを終えるごとに反省と修正を繰り返す。 そのためには、僕は僕なりに自分の音楽的素養をフルに活かしながら、真剣極まりないメンバーと、それぞれ個別に対応し、会話を続けていた。 1990年の今頃がそんな毎日だったからだろう、タイムスリップをしてあの頃に戻った時、鮮やかに蘇るのはメンバーの様子とそれを取り巻く事実の動きであり、僕自身のことはあまり記憶にない。 そして今回、1989年から1991年にかけての4月〜7月の資料を見ながら記憶を丁寧に掘り起こしていて、僕は自分がキーボードを演奏していたことも、その準備やリハーサルの細かな記憶も、演奏している瞬間の鍵盤の様子も、すっかり心の中から抜け落ちていることに気づいたのだ。
音楽プロデューサー/作曲家の 津田直士が、その経験から得た、「主人公という生きかた」をもとに、① 人生の悩みや迷いへの答えを分りやすく答える『その答えは』 ② 世間の話題や素晴らしい作品、アーティストプロデュースや音楽制作などあらゆるテーマで自由に綴る『本能が吠えるまま』 ③ 伝説のバンド X JAPANと共に過ごした記憶が瑞々しくリアルに綴られた著書「すべての始まり」に記されなかった舞台裏とプロデュースの原点を新たな視点で描く『夢と夕陽』 ④ 自分らしい人生を積極的に生きている人にインタビューをして、生きかたのヒントを見つける『ある人生 』といったブログを定期的に展開します。
もっと色々教えて下さい。ありがとうございます。
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