新聞が大騒ぎし、野党は辞職勧告決議まで出した。民主党の蓮舫代表代行は「常識を疑う。全く理解できない」という。

人種差別発言というが、一体どこが人種差別なのか。

丸山議員の発言をちゃんと読めば(聞けば)、わかることだ。

「アメリカは黒人が大統領になってるんですよ。黒人の血を引くね。これは奴隷ですよ。はっきり言って。リンカーンが奴隷解放をやったと。でも公民権も何もない。マーティン・ルーサー・キングが出て、公民権運動の中で公民権が与えられた。でもですね、まさか、アメリカの建国当初の時代に、黒人、奴隷がアメリカの大統領になるとは考えもしない。これだけのですね、ダイナミックな変革をしていく国なんです」

アメリカを評価しているのである。

この発言のどこが問題なのか。どこが人種差別なのか。枝葉末節を問題にし、全体を見ない新聞記者。「全く理解できない」という蓮舫代表代行こそ議員辞職したほうがいいのではないか。「常識を疑われる」のはあんただよ。

会見で丸山議員はこう言っていた。

「批判は筋違い。尊敬の念がほとばしった言葉が、なぜ、人種差別の言葉と受け止められるのか」

さすが丸山議員。憲法審査会幹事・委員を辞職する必要なんて、さらさら無かったのだ。

朝日の「天声人語」もオバマが大統領候補になった時にこう書いているではないか。

「最初の黒人奴隷が北米に運ばれて4世紀、同じアフリカ系の血を引く政治家がとうとう米国の頂に手をかけた」「米国史をかけた挑戦なのだと実感する」(2008・8・30)

丸山議員と同じことを言っているではないか。


花田紀凱



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