遺言状を作ってみた。齢53。地震、雷、火事、コロナ……。人生、何があるかわからない。

知人が死んでいくと死が身近に感じられるものだ。ニューヨークタイムズ時代、毎日のように意見交換をしていた外交評論家の岡本行夫さんが逝った。幼き頃、同じ団地に住んでいたKが家族もろとも逝った。中学同級生の美容師のHと運動神経抜群だったがうるさいMが相次いで逝った。鳩山事務所の同僚だったKさんも逝った。

そして、石原慎太郎さんが逝った。20年前、都庁記者クラブを開放し、私自身のジャーナリスト・デビューのきっかけになった処女作の執筆を認めてくれた人…。そうか、人は死ぬんだ。改めて思った。