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不況の煽りを受け、CDの売上は右肩下がり。ダウンロード配信が増え、どのメーカーもあの手この手でCD制作に励み、ブックレットに目を通すファンも年々減る一方……そんななか、「アルバムに付属しているブックレットを見ないファンは信じられない」というメールをいただきました。その現状を、アーティストの立場として西川チャンはどう思っているのか?今回はその後編です。


こっち側も努力が必要

――ダウンロード配信のみだと、あの小さなアイコンの枠にキャッチ―なモノをバン!!と作らなきゃならない時代なんですね。

西川 今回の「Inherit the Force -インヘリット・ザ・フォース-」も先行でダウンロード配信したんだけど、人物の引きの画をアイコンにしても小さくて見えないから、そういった意味でああいったアートワークやグラフィックにしたんだよね。でもやっぱり今までとは全然違うよね。

――それでも西川さんはジャケットなどへのこだわりはあるんですよね?

西川 もちろんこだわりもあるしクオリティも追求しますよ。曲もそうだし、ブックレットもそうだし、トータルでパッケージとして作ってるから、できれば全部を楽しんでもらいたいって思ってるし。まぁこちら側の希望はそうではあっても、無理矢理押し付けるのもなぁって感じだけど……だからこっち側もブックレットの中身が見たいと思わせるような作りにしなきゃいけないって思うんだよね。「ブックレットとか誰も見てくれないんでしょ?」って思う一方で、「黒地に白で文字だけ打っといて」みたいになっちゃうと絶対良くないから。

――たしかに製作費が潤ってた時代は、どの作品もジャケやブックレットが凝っていたかもしれませんね。

西川 まず、CDが店頭で扱われていましたからね。今じゃ通販とかが中心じゃない?

――僕らのような、ニコ生やラジオの構成をやらせてもらってる立場としては、ブックレットや歌詞カードに名前が載ることが羨ましいなって思いますね。自分の名前が文字で残るのが。

西川 昔でいうと歌詞カードのケツにSpecial Thanksの欄があって、そのバンドと親しいバンドが羅列されてる、みたいな(笑)

――ありましたね(笑)「エッ!!このバンドと繋がりあったの!?」って。音楽以外の楽しみがあってワクワクしました(笑)

西川 「コーラスであのバンドが参加!!」とか(笑)

――そのコーラス部分だけ何度もリピートしたりして(笑)そういった楽しみ方もありましたよね。

西川 「これがあのバンドのコーラス?」とかね(笑)