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「2017年春の特別再配信」、第2弾は本誌編集長・宇野常寛による連載『京都精華大学〈サブカルチャー論〉講義録』の第1回です。テーマは戦後の若者カルチャーの変遷。60年代の学生運動の挫折から、サブカルチャーの時代の到来、米国西海岸で生まれたカリフォルニアン・イデオロギーの拡大と、サブカルチャーの時代の終焉まで、1960年代から2000年代までの世界的な文化状況を、俯瞰的に論じます(この原稿は、京都精華大学 ポピュラーカルチャー学部 2016年4月15日の講義を再構成したものです/2016年5月13日に配信した記事の再配信です)。

宇野常寛が出演したニコニコ公式生放送、【「攻殻」実写版公開】今こそ語ろう、「押井守」と「GHOST IN THE SHELL」の視聴はこちらから。
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はじめに――〈オタク〉から考える日本社会

 これから半年間、「サブカルチャー論」という授業を担当する宇野と言います。もしこの中で僕のことを知っている人がいたら、たぶんワイドショーやテレビの討論番組に出演して、社会問題についてしゃべっているところを見た、という人がほとんどだと思うのですけれど僕はどちらかといえば社会ではなく文化の評論家で、専門はサブカルチャーです。特にアニメやアイドルといったオタク系の文化を題材にしてきました。
 この授業はそんな人間が、なぜ社会問題について語るようになったのか、というところからはじめたいと思います。僕という人間と社会のとかかわりから、サブカルチャーと現代社会のかかわりについて考えるところを議論の出発点にしたい。
 というのも、僕がニュース番組に出ると「あんな奴をテレビに出すな」という苦情がいっぱい来るんですよ(笑)。なぜなら、僕は生放送中にまったく「空気を読まない」からです。


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