• このエントリーをはてなブックマークに追加
山田玲司のヤングサンデー【第247号】無力感との闘い方
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

山田玲司のヤングサンデー【第247号】無力感との闘い方

2019-07-22 07:00
  • 1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
山田玲司のヤングサンデー 第247号 2019/7/22

無力感との闘い方

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
3ba9c9a1c56c7cb3d9337360aa15c3414c46d5ab

【ジャニーズとよしもと】


この国には「みんな知っているけど誰も言わないこと」がある。


その件に関して「明らかにおかしい」と、わかっているのに、マスコミは何も言わない、という「あれ」だ。


そのくせ芸能人の失態には集団リンチばりに「正論の総攻撃」をする。



そんなに重大なニュースとは思えないのに朝から晩までそのニュースが繰り返される。

「なんなんだこれは?」と、初めは思う。


「何でこんな事をメディアは延々と報道してんの?」と感じた時は、その背後で「報道されてはまずいこと」「騒がれたくない案件」が起きている、と思っていい。



世界的にもお馴染みのメディアコントロール術の「スピン報道」ってやつだ。


(かなり前のヤンサンで「小保方さんの使い方は?」という話をして、その使用方法が「特定秘密保護法、強行採決隠し」です、みたいな話をしてますね)





その昔、映画監督の森達也さんの取材をして、そんな話を沢山聞かせてもらった。



マスコミは「正義の代理人」の顔をしつつ、その裏で真実を意図的に隠蔽している。


ここ数年、官邸はの権力の集中が増大して、マスコミは権力者を追求できなくなってきている。


同様に大企業の権力も増大していて「逆らう事が許されない会社」も多い。



ところがです。


今週になって、あの「ジャニーズ事務所」が、事務所を独立したタレントに圧力をかけていた、という報道があった。


その数日後には「よしもと」のタレントへの圧力に関する報道が続いた。


いったいどういうわけだ?何が起こっているんだ?


この2つは日本人のマスコミ関係者ならお馴染みの「触れてはいけない何か」だったのに。


これもまた「選挙から意識をそらすためのスピン報道」なのか?


とも思うが、どうもそれだけでもない気がする。


なぜなら、このタイミングで「どっかのバンドの人が大麻で逮捕」という毎度お馴染みの「いかにもスピン的な報道」があったからだ。


いや、今回の選挙では政権側がかなりの苦戦を感じているので、大小合わせたスピン3連打、という事なのだろうか?


このあたり、マスコミ関係の友人の情報や、自分でも収集可能なネットの情報だけでは、確信的な判断はできないけど、何か今までとは大きく変わる「気配」がする。



eb9412b4a0797934a9f15daa1d863fd1d18d7ea6

【映画「新聞記者」】


多くの人が考えるのを避けてきた、様々な矛盾やタブーなどが表に出る。

そんなタイミングが来ている予感がする。


先週観てきた話題の映画「新聞記者」もその1つだ。


実在のスキャンダルをモデルにしたと思われる「権力の腐敗」を内側から暴いていく、という、かつて松本清張が描いてきたような骨太の社会派ドラマで、こういう本格的な社会派コンテンツを観るのは本当に久しぶりだった。


映画そのものも素晴らしいけど、何よりもほとんどのマスコミが目を塞いできた「問題の核心」に容赦なく迫っているのが素晴らしい。



見どころは「エンドロール」だろう。

いつもの映画ではよく見かける「あの会社」も「あの会社」の名前もない。


この映画の出演をオファーされた役者さんの何人かが「何らかの理由」で出演を辞退したという報道もあった。


辞退の理由の本当の理由は確認できないが、この映画が明らかに「政権批判」を題材にしているのは映画を観ればわかる。



噂されているように、もし「権力側からの圧力」がこの映画にあったならば、このエンドロールに出てくるすべての個人、企業、団体は「権力に屈しなかった人達」ということになる。


そんな中に、かつて絶望に効くクスリで取材させて頂いた「森達也さん」と「寺脇康文さん」の名前もあった。



【選挙情報の変化】


そして今回の選挙に関するSNSでの情報も今までのものとは格段に違っていた。


政治的発言に「意識高い系」と冷笑していた空気が激減している。


普段政治的発言をしない人達も「選挙にいこう」と声を上げ始めた。


同時に政府の進める最悪の政策と、議員の幼稚な発言、スルーを続ける大手マスコミ、政権寄りの激しく偏った報道も続いている。



バブル崩壊からの「本格的墜落」がついに可視化され始めた気がしている。

天井は落ち、床は抜けたこの社会が、いよいよ誤魔化しきれなくなったのだろう。


「自分達だけは逃げ切ろう」とする「1部の人達の思惑」もバレバレだ。




【圧力をどうするか?】


この「新聞記者」では、権力の圧に直面する官僚の姿が描かれている。

主人公の若い官僚には妊娠中の妻がいる。


彼は自分の「無力感」に打ちのめされる。



身内を人質に取られたまま、腐敗した権力に圧力を加えられていく。

今回の「ジャニーズ」や「よしもと」の一件が重なって見える。


彼が直面する問題は、すべての人が関わる可能性がある問題だ。


「そんなもの私にはない」と思う人もいるだろうけど、そもそも学校の教室で味わう「同調圧力」も同じ「社会の圧」だし「今はこれがイケている」みたいな流行や世間の風潮もすべて「圧」なのだ。


何をやってもどうにもならない。

ひたすら「自分の無力感」を感じさせられながら生きていくことになる。



【線引き】


前にも話したかもしれないけど、僕のご先祖様には太平洋戦争の時に反戦運動をして捕まった人がいる。

 
この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
ニコニコポイントで購入

続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

入会して購読

この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

コメント コメントを書く

わよ
、?

No.1 64ヶ月前
コメントを書く
コメントをするにはログインして下さい。